沢城みゆきの魅力が凝縮 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』“母”ロレインの数奇な運命

『PART2』では、さらに沢城の演技が堪能できる展開が待っている。ビフによって歴史が改変された世界では、夫ジョージを失い、ビフとの結婚を強要された上、豊胸手術まで施されたロレイン。アルコールに溺れる彼女の心の空虚さと諦めを、沢城は声のトーンを抑え込んだ演技で表現する。かつての生き生きとした声色は消え失せ、支配された人生を生きる女性の諦めが、低く沈んだ声によって余すところなく伝えられているこの一連のシーンには、「同一人物だよね?」とただただ驚かされる。
登場回数こそマーティやドクより少ないものの、その存在感はまさに主役級。明るく奔放な女子高生から、男女交際に厳しい中年の母親、そして人生を支配された虚ろな女性まで、沢城はロレインひとりの人生を、見事な声の演技でまるごと描き切った。

そして、沢城のロレインが魅せる演技の数々がギュッと凝縮された新吹き替え版も、いよいよ最終章に差し掛かる。来たる『PART3』では、1955年の世界に取り残されたマーティのもとに、1885年の西部開拓時代から一通の手紙が届く。デロリアンの故障で時代を超えてしまったドクからの手紙には、鉱山の廃坑に隠したタイムマシンのことと、その時代での穏やかな暮らしぶりが記されていた。
宮野のマーティ、山寺のドク、そして沢城のロレインの声に耳を澄ませる金曜日もいよいよラストへ。豪華声優陣による『バック・トゥ・ザ・フューチャー』最後の旅立ちに、今夜私たちは立ち会うことになる。
■放送情報
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3 新吹替版』
日本テレビ系にて、2月21日(金)21:00~23:19放送
※放送枠25分拡大
監督:ロバート・ゼメキス
脚本:ボブ・ゲイル
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ
出演:マイケル・J・フォックス(宮野真守)、クリストファー・ロイド(山寺宏一)、トーマス・F・ウィルソン(三宅健太)、メアリー・スティーンバージェン(朴璐美)、リー・トンプソン(沢城みゆき)、ジェフリー・ワイズマン(森川智之)、エリザベス・シュー(瀬戸麻沙美)
©1990 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.





















