『バック・トゥ・ザ・フューチャー』山寺宏一とドクの歴史 青野武から受け継いだレガシー

日本テレビ系『金曜ロードショー』で放送され、大きな話題を呼んだ『バック・トゥ・ザ・フューチャー』新吹替版。宮野真守がマーティ、山寺宏一がドクを演じる豪華なキャスティングに、ファンからは「新鮮なのにしっくりくる」との声が続出。そして2月14日、待望の続編『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』が放送される。
『PART1』のラストでは、無事に1985年へ戻ったマーティの前に、突然デロリアンで現れたドクがマーティーの未来について警告をする。一気に2015年へと舞台を移し、さらなる波乱が巻き起こる今夜の『PART2』放送を前に、改めて山寺宏一が演じるドクについて振り返ってみたい。
山寺がドクを演じるのは今回が初めてではない。2014年のBS版でもドクを担当しており、実は山寺は過去にソフト版でマーティを演じた経験も持つ。
前回の『PART1』の放送後には、「もしマーティもドクも両方山ちゃんだったら?」という発想から、過去作を組み合わせた加工動画もネット上で話題となるほどの注目を集めた。時を超え、再び『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の世界に戻ってきた山寺のドク。その巡り合わせは、まるで映画のストーリーそのもののようだ。

一方で、ドクの声もマーティ同様に歴代の名優たちによって受け継がれてきた。ソフト版では青野武、テレビ朝日版では穂積隆信、日本テレビ版では磯部勉、フジテレビ版では三宅裕司が担当し、それぞれの演じるドクが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ファンの記憶に刻まれている。そして今回、令和の新吹替版で、山寺が再びドク役を務めることとなった。
どのドクもそれぞれ魅力があるが、特に青野が演じたドクは根強い人気を誇る。さまざまな役者の演技の中でも、変わり者の科学者であるドクらしさ溢れる演技で、「青野版がしっくりくる」と語るファンも多い。そんな名演を間近で見てきた山寺は、そのレガシーを受け継ぎながらも、新たなドク像を作り上げている。