『二十五、二十一』『ソウルメイト』など、“卒業シーズンに観たい”韓国ドラマ・映画5選

“卒業シーズンに観たい”韓国ドラマ・映画5選

 2月も終わりに近づき、厳しい寒さの中に、だんだんと春が顔を見せ始めている。3月になれば卒業、そして4月になれば入学・入社・新学期など新生活をスタートさせる人が多いことだろう。社会に出ている人たちにも新しい風が吹き、新たな出会いがあるに違いない。

 韓国映画・ドラマには近年“ノスタルジー”をテーマにした作品が増えており、そのリアルな時代描写と独特な物語構成は多くの人を魅了している。韓国ドラマならではの細やかな感情表現や、多くの登場人物が経験する友情と恋愛の狭間での苦悩や葛藤が、多くの視聴者自身の青春時代と重なり、共感を呼び起こしている。

 そんな暖かい空気の匂いから学生時代の記憶が思い出されるこれからの季節、思わず昔を振り返ってしまったあなたに観てほしい、韓国映画・ドラマを5作品ご紹介したい。

ドラマ『二十五、二十一』

『二十五、二十一』(tvN公式サイトより)
『二十五、二十一』(tvN公式サイトより)

 ノスタルジックな作品と言えば、第一に、経済危機下の韓国を舞台にしたドラマ『二十五、二十一』を思い出す人も多いのではないだろうか。全てを賭けてフェンシングに打ち込むヒド(キム・テリ)と、一家離散して苦しい生活を強いられるイジン(ナム・ジュヒョク)が出会い、切磋琢磨する姿を描いている。

 「ヒドのように1つのことに打ち込んできた人生だっただろうか」と思わされるほど、フェンシングに真っ直ぐ向き合う彼女の姿はとても眩しい。また苦境の中でも自分の道を見つけて人生を歩んでいく大人なイジンにも力をもらえることだろう。

 ヒドが母親になった現在、彼女の娘がヒドの日記を見つけて、めくっていく中で回想される彼女の学生時代の物語。恋愛だけでなく、仲間と過ごしたかけがえのない時間は、今後の人生でも大切な思い出の一部となる。一つ一つの瞬間をしっかりと生きていこうと思わせてくれる作品だ。

ドラマ『その年、私たちは』

『その年、私たちは』(SBS公式サイトより)

 『梨泰院クラス』のキム・ダミと『パラサイト 半地下の家族』のチェ・ウシクを中心に繰り広げられるドラマ『その年、私たちは』。学生時代に学年トップとビリの高校生を追うドキュメンタリー作品に出演したことをきっかけに、犬猿の仲から恋仲になり、別れ、大人になって再会する。

 キム・ダミ演じるヨンスは、秀才のまま大人になり、バリバリのキャリアウーマンに。チェ・ウシク演じるウンは、好きだった絵を描くことを仕事にしている。そしてある日、2人はヨンスの仕事の関係で思いがけず再会。人気だったドキュメンタリーの“その後”として、番組に再び出演することになり、2人が回想する流れで、昔と今の場面を行き来する。

 ヨンスとウン、そして2人の親友でありTV局員のジウン(キム・ソンチョル)がそれぞれ愛を求める、内面にフォーカスした物語であり、わかりやすくイジワルな恋敵は出て来ないため力を抜いて見ることができる。不自由の多い学生時代では早すぎた恋愛のその後の物語。きっと「学生時代に仲が良かったあの人は今何をしているだろう?」と考えてしまうことだろう。

ドラマ『いつかの君に』

『いつかの君に』 Netflixにて独占配信中

 2023年、恋人ヨンジュン(アン・ヒョソプ)を1年前に亡くしたジュニ(チョン・ヨビン)のもとに、カセットテープと身に覚えのない自分が笑顔で写る写真が届くドラマ『いつかの君に』。ジュニがそのテープを聞いてみると、なんと1998年にタイムスリップ。ヨンジュンそっくりのシホンと出会い、ジュニは自分そっくりのミンジュとしてその世界で過ごすことになる。

 ジュニが過去と現在をテープを介して行き来していくうちに、瓜二つな2人の謎も解明されていく。甘い恋愛物語かと思いきや、過去で次々と起こる殺人事件の謎も相まって、ミステリー要素も非常に強いのが特徴だ。後半からはヨンジュンの目線でジュニとの出会いを追うことができ、全12話次々と観たくなってしまうことだろう。

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