『トラウマコード』チュ・ジフンが“背中”で魅せる説得力 人間ドラマの切れ味の良さ

チュ・ジフンが“背中”で魅せる説得力

 ほぼ機能していない大病院の重症外傷外科に、“神の手”と呼ばれる医者がやってくる。Netflixで配信中の韓国ドラマ『トラウマコード』は、人の命を救う者の在り方を教えてくれる医療ドラマだ。

 普通の医者には見えない原因を見分けることができる“神の手”ペク・ガンヒョク教授(チュ・ジフン)は、紛争地域でも活躍した経歴のある大臣お墨付きの天才外科医。そんな彼は医者たちの怠慢や欲が渦巻く大病院に赴任し、患者を救う中で病院内をかき乱し、無駄を排除していく。

 ある時はヘリコプターから直接降下して患者を処置したり、ある時はピカピカの救急車で大暴走したり……。それほど、人の命を救うためには手段を選ばない。常に自信を持っていて、態度がなっていない医者に容赦なく正論をぶつける姿には爽快さもある。

 また、重症外傷外科のリーダーとして部下を気遣う姿には、思わず「ついていきます!」と部下目線で言いたくなってしまうことだろう。若手の素質を見抜き、思ったことを裏表なくしっかりと相手に伝える。そして不測の事態には彼らの力を信じて現場を託すが、放置するのではなく気にかけて、だめでも怒るのではなく自ら手本を見せる。優しい上司ではなく、背中で見せる上司なのだ。

 ガンヒョクを演じるチュ・ジフンは、2024年配信のドラマ『支配種』『照明店の客人たち』『愛は一本橋で』など数多くの人気作に出演。そして2025年に入ってすぐに本作が配信された。まさに俳優としても背中で手本を見せてくれている彼だからこそ、ガンヒョクという役にも説得力がある。手術服だけでなく、ぴしっとしたスーツ姿も良く似合い、そのギャップにも惹きつけられることだろう。

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