『おむすび』ついに結と翔也が“夫婦”に 東日本大震災の前年、2人の未来は輝いていた

『おむすび』結と翔也がついに夫婦に

 2024年の年の瀬、結(橋本環奈)から翔也(佐野勇斗)への逆プロポーズで幕を閉じた『おむすび』(NHK総合)。2025年のスタートを切った第14週「結婚って何なん?」は、『第75回NHK紅白歌合戦』とシンクロする立川(三宅弘城)のB'z「ultra soul」熱唱もありながら、ラストは正月に結と翔也が両家に結婚の挨拶を済ませ、夫婦となった証にお互いの薬指にペアリングをはめるという、2人が新たな未来へと踏み出す、年の始めに相応しい内容となった。

 結と翔也は「貯金大作戦」と題して、たとえドケチと言われようとも結婚資金のために、コツコツ貯金を続けてきた。元旦、街中がおめでたい雰囲気の中、米田家だけは張り詰めた修羅場になりそうな緊張感に包まれていた。愛子(麻生久美子)とメンチの切り合いをしていた翔也の母・幸子(酒井若菜)だけでなく、強面の父・隆則(山内圭哉)も初めて姿を見せていたからだ。

 結と翔也が両家の親に伝えるのは、これから生活する物件のこと、そして仕事のこと。翔也は初めて野球以外の仕事を任され、それが評価されたことでやりがいと自信を持てるようになっていた。プロ野球選手としての姿を両親に見せることはできなかったが、「これで人生終わりじゃねえ。まだ始まったばっかだ」と話す翔也の言葉は頼もしい。翔也の野球選手への道が閉ざされたことで栄養士の仕事を続ける意味が分からなくなっていた結だったが、社食で自身が考案したメニューで誰かが元気になったり、健康になったりすることで、その人の未来を支えている実感が湧いていた。「こんなやりがいのある仕事ない。やけん、うち栄養士一生続ける」と結は誓ってみせる。

 あれだけ、いがみ合っていた愛子と幸子も、愛子が栃木に出向いたことにより、すっかり仲良しに。翔也が婿入りするという話も、あっさり許されている。お正月ということで、両家の故郷である福岡糸島のお雑煮(かつお菜入り)、栃木のお雑煮(けんちん汁風)を作ったり、翔也の兄を含めた四ツ木大家族が、銀行によく似た大阪のテーマパーク・US……(NHKなんで)目当てで米田家に遊びに来たり、家族写真はギャルピースと、なかなかの情報量で次々とシーンが過ぎていくが、特筆したいのは幸子が結を翔也の妻として認め改めて挨拶をする場面。けんちん汁風のお雑煮の作り方、いわゆるその家の家庭料理(古い言い方だが分かりやすくは、おふくろの味)を教えるというシチュエーション、さらにその2人を翔也が見つめている光景はなんとも微笑ましいと感じ入るのと同時に、結にとっての優しい義母(中身は元レディース)という役柄は酒井若菜にぴったりだなと第70話での自然な演技を見て感じた。

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