『オクラ』『全領域異常解決室』『潜入兄妹』 2024年刑事ドラマの“ベストバディ”は？
『GO HOME～警視庁身元不明人相談室～』
さらに、7月期の『GO HOME～警視庁身元不明人相談室～』（日本テレビ系）もバディの絆が輝く作品だ。殺人事件を解決するようないわゆる“刑事ドラマ”ではなく、名もなき遺体の身元を捜査して元の場所へ帰す「身元不明人相談室」を舞台にしている。桜（小芝風花）と真（大島優子）は、相談室で切磋琢磨する歳の差同期バディ。すぐに相談者に肩入れしてしまう情に厚い桜と冷静に物事を判断できる真のバランスによって、行方不明の大事な人の居場所がわかって救われた人も多かった。後半に向けてよりミステリー要素が強くなり、刑事ドラマ好きにもミステリードラマ好きにも刺さったのではないだろうか。
『GO HOME』“バディもの”としての異質さを読み解く 八津弘幸脚本の既視感のない面白さ
警察ドラマに多い“バディもの”。その多くが第1話でバディを組むこととなり、基本的には全話をかけて関係性を深めていくストーリーにな…
そして『ギークス〜警察署の変人たち〜』（フジテレビ系）は得意分野を活かしてサラっと事件を解決してしまう3人のゆるさが新鮮で、異端コンビを描く『D&D〜医者と刑事の捜査線〜』（テレビ東京系）ではちょっと強引なベテラン刑事と真面目な院長代理がそれぞれのやり方で命と向き合う姿に心を打たれ、『イップス』（フジテレビ系）ではスランプに陥ったミステリー作家と刑事の“絶不調バディ”が事件を解決しようともがく姿にも夢中になった。またドラマだけでなく、映画『帰ってきた あぶない刑事』や、バディものではないが、『踊る大捜査線』シリーズの『室井慎次 敗れざる者／生き続ける者』と、スクリーンで復活した作品も多かった。いつの時代も刑事ドラマは人の心を熱くする。2025年はどんなバディが生まれるのだろうか。
■放送情報
『オクラ～迷宮入り事件捜査～』
フジテレビ系にて、毎週火曜21:00～21:54放送
出演：反町隆史、杉野遥亮、白石麻衣、前田旺志郎、有澤樟太郎、三浦獠太、青木さやか、橋本じゅん、宇梶剛士、平山祐介、中村俊介、観月ありさ
脚本：武藤将吾
音楽：林ゆうき
主題歌：Kroi「Jewel」（IRORI Records/PONYCANYON INC.）
演出：柳沢凌介ほか
プロデュース：足立遼太朗
制作協力：FILM
制作著作：フジテレビ
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