『若草物語』涼と衿の停滞していた関係に小さな変化 長濱ねるの“本格登場”も間近か?
誰もが持っている何気ない日常の一コマ。昨日と変わらない会話、いつもの風景、当たり前すぎて気にも留めなかった瞬間。でも、それは時として大切な思い出として心に刻まれていく。日曜ドラマ『若草物語―恋する姉妹と恋せぬ私―』(日本テレビ系)第6話は、涼(堀田真由)の心の中で静かに息づく衿(長濱ねる)との時間を、優しく描き出していく。
大平かなえ(筒井真理子)が脚本を手がける連続ドラマ『恋愛遊覧船』の制作は順調に進み、配信用のスピンオフドラマの制作が決定する。本編の脚本で手一杯のかなえに代わって、涼が企画を担当することに。スピンオフの主演には、本編でヒロインの友人を演じる現役アイドルの市ノ瀬小百合(中田青渚)が決まっていた。
かなえから「型にはまらない企画を出してみなさい」とアドバイスを受けた涼は、配信ドラマならではの挑戦として、視聴者の心を掴む“ドロ沼不倫愛憎劇”を企画する。俳優としての新境地を開こうとする小百合にとっても、このドラマは大切な仕事だった。その夢を託された企画に、涼は並々ならぬ意欲を見せる。自分の脚本家としての夢を叶えためという理由も、もちろんあるだろう。だが大前提として、誰かに頼りにされると力が湧いてくる……それが涼という人間でもある。
しかし、涼のその意気込みも早々に試練を迎える。偶然企画書を目にした黒崎(生瀬勝久)から「大見得切ったわりには、こんなものですか」と、容赦ない評価を突きつけられたのだ。その言葉に憤った涼は、黒崎をギャフンと言わせるような企画に練り直そうと決意する。そこで涼が目をつけたのが、女子同士の“会話劇”だった。
同じ頃、ファッションデザイナーを目指す四女の芽(畑芽衣)は、ママ活をしていた沼田灯司(深田竜生)を庇ったことでクラスメイトから冷ややかな視線を向けられていた。そんな逆境の中でも、ファッションコンクールの準備に打ち込みつづけてきた芽と沼田のもとに、思いがけない朗報が届く。努力の甲斐あって、2人はコンクールの一次審査を突破していたのだ。
次第に沼田への想いを自覚していく芽は、周囲から「沼田と付き合ってるの?」と問われても「ううん、好きなだけ」と率直に答えられるようになっていた。その一方で沼田も、無邪気な弟・真琴(永瀬矢紘)から「おにいは芽ちゃんのことが好きなの?」と問いかけられ、自分の気持ちと向き合うことになる。