ラブコメ&初監督作&ミノタウロスと炒飯が熱かった! 夏アニメ総括と秋アニメ展望
10月6日深夜に『闇芝居』が最終回を迎えたあたりで、夏アニメが一段落しました。70本ほど観たところ前評判以上に面白い作品が多いクールだった印象ですが、アニメファンのみなさんはいかがでしたか?
さて面白かったエピソードは毎週更新していた拙連載「神回・オブ・ザ・ウィーク」をご覧いただくとして、今回は夏アニメ全体を通して見られた3つの傾向について振り返ります。
ラブコメ&恋愛アニメが“超”豊作
上記連載でも何度か触れましたが、とにかくラブコメや恋愛を扱った作品が多かった今夏。なかでも出色の出来だったのは『負けヒロインが多すぎる!』と『義妹生活』で、それぞれに原作のよさを抜群のクオリティと演出で倍増していました。これらは夏アニメ全体でも必見の2作でしょう。
ただそれら以外も充実していたのがこの夏のラブコメや恋愛アニメがすごかったところ。懇切丁寧な『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』や変幻自在の早見沙織ボイスが楽しい『疑似ハーレム』は万人にウケそうだし、刺激的な物語の『先輩はおとこのこ』や『僕の妻は感情がない』、女性でなくともキュンキュンしてしまう『黄昏アウトフォーカス』、No.1妹キャラであろう『恋は双子で割り切れない』、恋愛アニメと捉えれば大きく盛り上がった『グレンダイザーU』などいくらでもオススメ作品を挙げられるほどでした。
初監督作品が超すごかった
上記した『負けヒロインが多すぎる!』や『義妹生活』、それに第2期の制作も決まった『逃げ上手の若君』が、純粋に映像として観た時に(もちろんそれぞれの持ち味が違うとは言え)驚かされることが多い作品でした。で、驚くのがこれらの作品は全員初監督だということ。北村翔太郎監督、上野壮大監督、山崎雄太監督……いずれも今後も気にしておきたい名前です。
ちなみに『マケイン』や『逃げ若』を始め『菜なれ花なれ』『ATRI -My Dear Moments-』あたりは特に色使いが印象的で。秋の『ラブライブ!スーパースター!!』や『BLEACH 千年血戦篇』などもそうですが、全体的にそういった傾向があるのでしょうか。
ミノタウロス→炒飯
大抵のアニメファンに「何言ってるの?」と思われるかもしれませんが、今夏は間違いなくミノタウロスと炒飯だったのです(以下、長いタイトルが多いので略称です)。夏クールの序盤からミノタウロスが『パリイする』『ハズレ枠』『ダンジョンの中のひと』『転スラ』などで立て続けに登場し、果ては『ドラえもん』にも出てきたかと思えば、中盤からはなぜか炒飯が台頭。『魔王軍アニメ』『ニンジャカムイ』『マヨぱん』などでお出しされました(たぶんこれでも抜けがありますが……)。
だから何だと言われても特に反論できないのですが、これは書き残さなければいけないという使命感に駆られるほどには印象的なシンクロニシティでした。どうせなら、ミノタウロスが炒飯を食べるシーンとかあればよかったのに。