映画『マインクラフト』は“マインクラフトらしさ”があるのか? 期待と不安が半々の予告編

映画『マインクラフト』予告編を観て

 現時点では期待と不安が半々ではあるが、予告編の時点で「映画化」という判断自体を否定するのは時期尚早だろう。『マインクラフト』から物語を生み出そうという試みは、これが初めてではなく、同作の世界観を拡張したスピンオフ作品(『Minecraft Dungeons』や『Minecraft Legends』など)や、同作の世界で繰り広げられる冒険を描いた『マインクラフト ストーリーモード』といったゲームはもちろん、グラフィックノベル版『Minecraft』や現在もコロコロコミックで連載中の『MINECRAFT~世界の果てへの旅~』など、さまざまなメディアミックス作品が存在する。

 こうした作品群に共通しているのは、『マインクラフト』が内包している「自由な創造力を活かしたクラフトと、仲間との団結によって、未知の困難に立ち向かう」という王道かつ普遍的なテーマであり、それは今回の映画版にも通ずるものだろう。クラフトという要素を活かした見事な映画化作品といえば『レゴ・ムービー』が挙げられるが、映画版『マインクラフト』についても、原作が持つ「自由な創造力を活かす」という面白さがしっかりと描かれることに期待したい。予告編でもモモア演じるギャレットがクラフトする場面を確認できるが、ただモノを作るだけではなく、あっと驚くような独創的な建造物や、みんなで力を合わせて一つの巨大な何かを作るような展開が用意されていれば、より『マインクラフト』らしい面白さを感じられるはずだ。

 また、今回の予告編ではクリーパーやピグリン(豚のようなモンスター)といった敵キャラクターや、羊などの動物の姿を確認することができたが、『マインクラフト』には他にも村人やエンダーマンといったユニークなキャラクターが存在するし、スティーブが登場するのならば、もう一つのデフォルトスキンであるアレックスの参戦にも期待したい。なんといっても、最大の脅威であるエンダードラゴンはどのように描かれるのだろうか。興味は尽きない。

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