チョン・ヘインを語る上で外せない出演作7選 力強さとキュートさの振り幅に沼落ち必至
かわいいとカッコいいが共存するこの方は一体......と、初めて彼を見た瞬間激しく動揺し、とりあえず一通り彼の出演作を探して、視聴の旅に出られた方もいるのではないだろうか。安定した演技に加え、爽やかさの中にある力強さと振れ幅の大きさに心臓が持たなくなってしまう俳優といえば、チョン・ヘイン。本記事では、そんな魅力溢れる彼の出演作を少し紹介していきたい。
『となりのMr.パーフェクト』
最近Netflixで配信が始まった新作ドラマ『となりのMr.パーフェクト』。お互いの黒歴史を知り合う幼なじみが、時を経て再会し、疲れた心を互いに癒していく姿を描く。『海街チャチャチャ』の監督と脚本家が再タッグを組んだ一作で、チョン・ヘインとチョン・ソミン演じる2人の幼なじみの恋がどう発展していくかも目が離せない。
誰もが認めるパーフェクトな男性チェ・スンヒョを演じるのが、チョン・ヘインだ。ぺ・ソンニュ(チョン・ソミン)とは実家が隣同士で、幼少期から多くの時間を共にしてきた。顔を合わせればケンカが始まり、1分間に何回「ピー音」を聞くのだろうかというくらい荒ぶるシーンもあるが、心の味方であり、辛い時こそ本音で話せる関係だ。劇中では、全く違和感のない制服姿から、大人の色気が溢れ出るスーツ姿まで幅広い姿を見せてくれるチョン・ヘイン。前髪の上げ下げで雰囲気がガラリと変わるのも凄い。ソンニュに隠してきた長年の恋心が抑えきれず、顔に出てしまう瞬間の演技と表情が秀逸で、とにかくキュンキュンしてしまう。そして、優しさを持ちながらも、少しツンツンしていて、思ったことをストレートに言うようなキャラクターを演じるチョン・ヘインが新鮮で、今後の展開が気になって仕方ない。
『D.P. -脱走兵追跡官-』
『D.P. -脱走兵追跡官-』は、事情を抱えた脱走兵と、彼らを追う追跡官を描く物語。ただ追跡する姿を描くというよりも、過酷な状況の中で鉄格子を超える選択をした脱走兵たちの意図を映し出していくような一作。シーズン1とシーズン2があるが(各シリーズ6話)、劇中ではシーズン2の第1話を第7話と表現していて、まるで一本の長編映画を見ているような気持ちになる。重たく強烈なメッセージ性もあり、“何もしなければ何も変わらない”ということを視聴者に投げかけていく。
「俺の靴下の色は?」という突然の質問に的確に回答したことで、鋭い観察力と洞察力をパク・ボムグ(キム・ソンギュン)に見抜かれ、D.P.に誘われた当時二等兵のアン・ジュノをチョン・ヘインが演じる。同作のインタビューで、「ジュノは温和だけど融通の効く男ではない」と彼自身が語るように(※1)、物静かで温和ではあるが、強い芯を持つキャラクターであることが全話を通してひしひしと伝わってくる。アクションシーンでは身体能力の高さを改めて感じ、言葉にならない感情が爆発し涙を流す場面では観ている側も心が壊れてしまいそうなほど彼の演技に感情移入し、引き込まれていく。また、ク・ギョファンと作り出す2人のケミストリーも唯一無二で、最後まで見逃せない。
『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』
20年来の親友の弟との恋を丁寧に描きながら、複雑に絡み合っていく仕事・結婚・家族を映し出していく『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』。まるでドキュメンタリーを観ているような感覚で、叙情的でリアルな世界観にどんどん引き込まれていく。劇中で距離を近づけていく2人の姿は、とろけてしまいそうなほど甘く、口元が緩んで仕方ない。その一方で、近づくほどに高くなっていく壁は次第に苦しくなり、2人の幸せを願わずにはいられなくなる。
「ご飯をおごって」に込められた「また会いたい」の気持ちがどんどん膨れ上がる過程を見事に演じた年下男子ソ・ジュニ役が、チョン・ヘインだ。守ってあげたくなるようなかわいさと共に心臓を鷲掴みにするような一言を言い、名前を呼んで微笑みかけたかと思うと、"もう子どもじゃない"と言わんばかりの頼もしさを発揮したり、目で色気を放ったりと、視聴者の感情は大忙し。飲み会のテーブルの下で恋人繋ぎをしたり、上着でハグしたりと、挙げきれないほどの名場面を生み出しており、ジュニというキャラクターの虜になってしまうと思う。
『ある春の夜に』
4年付き合った彼との結婚に悩む図書館の司書と、ある出来事を機に全ての感情を抑えて生きてきたシングルファザーが惹かれ合う姿を描く『ある春の夜に』。『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』と同じ監督・脚本家が作品を手掛けている。演技に見えない自然体な2人が良く、お洒落なOSTと景色は春の匂いを感じさせる。
チョン・ヘインは、一児の父ユ・ジホを演じる。父としての葛藤を抱きながら、心の奥にしまい込んでいた自身の感情を取り戻していく過程が見どころの一つ。嬉し過ぎた時に笑いを通り越して涙したり、身体中から湧き上がる怒りを静かに表現したり、叱られた時には可愛すぎる笑顔と共に謝ったりと、一つ一つの繊細な彼の演技がとにかく素晴らしく、何度も観たくなる。