『Destiny』目まぐるしく変わる石原さとみの表情に魅了される 意外な黒幕の存在も明らかに
そんなやりとりを経た翌朝、「真樹、何か隠してることあるよね?」と真っ直ぐ彼を見据え核心に迫る奏は、全てをひっくるめた上でそれでも検事の表情を見せた。「真実を突き止めるのが私の仕事だから」と断言する奏は、「自分の正義を貫くのがお父さんの仕事」と言っていた生前の父・辻英介(佐々木蔵之介)の姿と重なる。
奏が放火犯について真相に迫ろうとしてもしらばっくれて、最後までふざけようとする真樹に、呆れたような表情を一瞬見せた後、いきなりいつになく真剣に向き合って言う。「真樹、死なないで。もういなくならないで」、そして「駄目、絶対」と念押しする奏の切羽詰まった表情に、もう12年前の二の舞にはなるまいとする強い決意が見えた。手を離すとどこまでも転がり落ちていく真樹を、今度こそ絶対に引き揚げてみせるという奏の意志も垣間見えた。
しかし、この逃避行の末に、また奏を取り巻く様々な状況が一転する。奏の婚約者で真樹の主治医・貴志(安藤政信)は、横浜地検支部長の大畑(高畑淳子)からの電話にも咄嗟に奏のアリバイを作る機転の良さや配慮を見せたが、ついに奏に三行半を突きつけた。貴志も時に真樹のように、自身の想いを少し強引にでも相手に伝えられたらまた違ったのだろう。だが、物わかりが良く反射的に自身が引き下がることを選ぶ貴志には、今の奏と一緒にいることは非常に酷なことだったのだろう。
意識不明の浩一郎が目を覚まし、彼の病室を見張る謎の男に秘密裏に捜査の進捗を伝える奏の事務官・加地(曽田陵介)の姿が描かれる。
そして、野木邸放火事件の直後、近隣を走って逃げる姿をドライブレコーダーで捉えられていたのは、スーツ姿の祐希(矢本悠馬)だった。祐希を庇って真樹は自身が放火犯だと名乗りを上げていたようだが、実際には祐希以外に放火犯がいるのだろう。
「なぁ、奏。真実って何?」とは真樹の言葉だが、全てを真樹が背負い込もうとしているこの放火事件、そして浩一郎と英介の因縁の事件となった環境エネルギー汚職事件の“真実”は一体どこにあるのだろうか。
■放送情報
『Destiny』
テレビ朝日系にて、 毎週火曜21:00~21:54放送
出演:石原さとみ、亀梨和也、宮澤エマ、矢本悠馬、田中みな実、安藤政信、仲村トオル、佐々木蔵之介、高畑淳子、曽田陵介
脚本:吉田紀子
監督:新城毅彦、星野和成、中村圭良
ゼネラルプロデューサー:中川慎子(テレビ朝日)
プロデューサー:浜田壮瑛(テレビ朝日)、森田美桜(AOI Pro.)、大古場栄一(AOI Pro.)
音楽:得田真裕
主題歌:椎名林檎「人間として」(EMI Records/UNIVERSAL MUSIC)
制作協力:AOI Pro.
制作著作:テレビ朝日
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