『名探偵コナン』怪盗キッド、『鬼滅の刃』煉獄杏寿郎ら、ヒットを支える“100億の男”たち
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 煉獄杏寿郎
子どもから大人まで多くの人々に愛され、今では国民的アニメとなった『鬼滅の刃』。アニメと同じくufotableが制作を担当した劇場版「鬼滅の刃」無限列車編は、日本国内の興行収入が400億、海外を含めた総興行収入は517億とアニメ映画界に大きな衝撃を与えるほどの大ヒット作品だ。
本作に登場する煉獄杏寿郎はSNS上で“400億の男”とも呼ばれ、物語には欠かせない存在。序盤では「うまい!」と言いながら弁当を食べ、炭治郎たちを困惑させるシーンが印象的だが、炎柱として剣を振るう姿はまさに圧巻。彼の言葉や信念は炭治郎たちの心にも深く刻まれたはずだ。
『劇場版 呪術廻戦 0』五条悟
『呪術廻戦』の前日譚を映画化した『劇場版 呪術廻戦 0』。2021年に公開された本作は、公開日が作中で発生した「百鬼夜行」の決行日である12月24日というのも印象深い。筆者も事前に原作を読んでいたため、雰囲気を味わうべく公開初日に足を運んだ。映画公開前に放送されたアニメが好評だったこともあり、興行収入は137億円を突破し終映。大ヒットを記録した。
本作の主人公は乙骨憂太だが、今回は乙骨を呪術高専に引き入れ、アニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」でも活躍した五条悟に焦点を当てていく。
彼の実力は、映画でも呪術師・ミゲルとのバトルでその圧倒的な力を目に焼き付けることができた。また本作で「百鬼夜行」を引き起こした張本人、夏油との関係性についても物語の終盤で描写されている。こちらについては「渋谷事変」でより詳細に描かれているため要必見だ。
『THE FIRST SLAM DUNK』宮城リョータ
2022年12月に公開された『THE FIRST SLAM DUNK』は、公開前に事前情報をほとんど出さなかったことでも注目を集めた。国民的漫画作品ということもあり、ファンからは期待だけでなく不安の声もあがっていたが、迫力満点の試合描写や人間ドラマは高評価。また「原作未読でも楽しめる」という口コミが広がったこともあり興行収入は158億円を突破。こちらは2023年の映画興行収入1位(邦画・洋画を合わせた)を記録した。
本来『SLAM DUNK』の主人公は桜木花道だが、本作では湘北バスケ部2年の宮城リョータを主軸に話が進んでいく。原作コミックやアニメでほとんど明らかにされなかった宮城の故郷や家族、バスケへ向けた想いに心を打たれた方も多いのではないだろうか。また原作での宮城はマネージャーである「アヤちゃん」こと彩子に夢中なお調子者、というイメージが強く、映画との差に驚く人もいたのではないかと感じた。物語の中心人物が変化するだけで同じ試合でも雰囲気がガラッと変わる。宮城視点から描かれる山王工業戦は一瞬たりとも見逃せない試合だった。
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近頃、大きな快挙を見せることが増えたアニメ映画だが昔からそうだったわけではない。やはり一般層にもアニメが浸透してきたことや、週替わりの入場者特典、応援上映や4DXといった顧客の“リピート”に繋がる上映スタイルの増加が大きな要因ではないだろうか。
アニメの視聴者人口が増加したことで今後さらに100億超えの作品は増えていくに違いない。“100億”という数字は今や制作陣だけではなく、ファンからしても一種の目標地点なのだ。
■公開情報
劇場版『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』
全国東宝系にて公開中
原作:青山剛昌
監督:永岡智佳
脚本:大倉崇裕
音楽:菅野祐悟
キャスト:高山みなみ(江戸川コナン)、山崎和佳奈(毛利蘭)、小山力也(毛利小五郎)、山口勝平(怪盗キッド)、堀川りょう(服部平次)
スペシャルゲスト:大泉洋
主題歌:aiko「相思相愛」(ポニーキャニオン)
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
製作:小学館、読売テレビ、日本テレビ、ShoPro、東宝、トムス・エンタテインメント
配給:東宝
©2024 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会
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