『花咲舞が黙ってない』今田美桜の表情豊かな演技が光る “平成版”を繋ぎ合わせる憎い脚本
「こういう雰囲気のお店大好きなんですよ」「美味い!酒って言ったら純米が好きで」と舌鼓を打つ相馬に、健は嬉しそうに「初めてお会いしたのに、こんなに気が合う方がいらっしゃるなんて」とハイタッチを交わす。それは、同じ相馬健だったのだからと、思わずニヤリとしてしまう“平成版”とを繋ぎ合わせる憎い脚本だ(舞の父が農家になり、健が店を引き継いだという設定も見事)。そこにラフな私服、メガネ姿の舞が2階から降りてくることで、「花さき」が舞の家で、相馬が舞の上司であることを互いに把握するというところまではお決まりの展開と言えるだろう。舞が先月彼氏にフラれたばかりという余計な一言を健がバラしているのを見るとウザがられるのは「そういうところだろ……」と思ってしまうが、同じ「健」同士であることが分かる。2人が再び意気投合しているところから、また相馬が「花さき」の暖簾をくぐるのは確実だろう。
ほかにも、いつになくやる気になっている相馬に舞がにんまりとした表情を送ったり、オマールカフェCEOの雲井(浜田信也)に作り笑いを見せたりと、今田の表情豊かな演技が光っていた第2話。目指すべき人として憧れの眼差しを送っていた昇仙峡玲子(菊地凛子)から「あなたがどんなに頑張ってもこの銀行は変わらない」と言われ、舞は失望するが、やる気はさらに増していた。第3話の予告を見ると舞は再び銀行の闇に直面するようだが、相馬の筋トレゴムチューブにもついに手をつけるようだ。
■放送情報
土ドラ9『花咲舞が黙ってない』
日本テレビ系にて、毎週土曜21:00〜放送
TVer、Huluにて、地上波放送後配信
出演:今田美桜、山本耕史、飯尾和樹(ずん)、要潤、菊地凛子、上川隆也ほか
原作:池井戸潤 『花咲舞が黙ってない』(中公文庫/講談社文庫)、『不祥事』(講談社文庫/実業之日本社文庫)
脚本:松田裕子、ひかわかよ
演出:南雲聖一
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:小田玲奈、鈴木香織、能勢荘志
シリーズプロデューサー:加藤正俊
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
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