『涙の女王』キム・ジウォンの“本心”に号泣必至 互いの愛を確認し合ったヘインとヒョヌ
意識の戻ったヘインは、ヒョヌに「愛してる。初めて出会った時からずっと好きだった」「このまま死んだら気持ちが伝えられない、生きてるうちに言っておくの」と告げる。このシーンで、ヘインの告白を聞くキム・スヒョンの繊細な目の演技力に圧倒され、瞬きをするのも忘れるほど彼の視線に釘づけになった。
ヘインの愛の告白を聞いたヒョヌは、「ゆうべ僕は一生分以上のお祈りをした。妻が死んだら僕は何もできない、毎日泣いて潰れるまで酒を飲み、道端で寝るような自堕落な生活を送るって」と言う。離婚したふたりだが、ヒョヌにとって神様を脅すほど、ヘインは大切で愛する妻なのだ。互いへの本心を明かし合い、愛を確認し合ったふたり。「死なせない」というヒョヌの言葉の通り、奇跡が起きることを強く願っている。
しかし、ヘインの病状は悪化の一途を辿り、ウンソンをヒョヌと見間違えたり、ヒョヌをウンソンと見間違えるようになる。ここでのキム・スヒョンとパク・ソンフンの入れ替わりの演技がすこぶるいい。ウンソンだがヘインにはヒョヌに見えている顔と、ヒョヌだがヘインにはウンソンに見えている顔を演じる両者の演技力には舌を巻く。ウンソン風ヒョヌと、ヒョヌ風ウンソンという、雰囲気の違いを醸し出す卓越した演技力に魅せられる。
ヘインは、マンデに会いに行き、それによってマンデに変化が現れる。また、クイーンズ転覆の一派として暗躍したスチョルの妻ダヘ(イ・ジュビン)が、スチョルの元に戻ってくる。家族たちの前でダヘを庇う毅然としたスチョルの姿に、よかったねと肩を叩いてやりたくなる。純情なスチョルは、ダヘ曰く「バカ」だが、愛すべきおバカキャラを演じるとクァク・ドンヨンの右に出るものはいないのではないだろうか。スチョル夫婦の愛も、偽物から始まり、真の愛が育っていたことに気づいたダヘは、ここから幸せになるに違いない。
ウンソンがヘインを愛していることで揉めることが多くなったスリとウンソン母子だが、スリは、ウンソンを苦しめるものをこれまでも容赦なく叩き潰してきたことも明かされた。スリの恐るべき復讐心の発端は一体何なのだろうか。自分の息子を施設に入れてまで、長い年月をかけて復讐する動機は、触れられないスリの夫、ウンソンの父に関係するのかもしれない。
『涙の女王』は、画面の中だけでなく、視聴者にも滝のような涙を流させ、観るものを“涙の女王”にする名作だ。残すところ4話となったが、次の日に目が腫れあがるほど泣く準備も、嬉し涙の準備もできている。
■配信情報
『涙の女王』
Netflixにて配信中
出演:キム・スヒョン、キム・ジウォン、パク・ソンフン
原作・制作:パク・ジウン、チャン・ヨンウ、キム・ヒウォン
(写真はtvN公式サイトより)