『涙の女王』キム・スヒョン&キム・ジウォンの愛が再燃する 第5次韓流ブームを牽引中
ヘインの前に現れた、M&Aの専門家で投資家のユン・ウンソン(パク・ソンフン)の存在も、ヒョヌに嫉妬させ、愛を再燃させるのに一役買っている。ウンソンは、ヘインと昔からの付き合いがあり、ヒョヌをライバル視しているようにも見えるが、クイーンズグループ自体の転覆を企んでいそうな気配がある。財閥家の肉親同士の骨肉の争いに加え、ウンソンや会長の愛人モ・スリ(イ・ミスク)が怪しい態度を取っていたりと、サスペンス要素も入りだし、先が気になる要素が盛りだくさんになっている。
ヘインが生きている間に財産分与を狙うヒョヌと、ヒョヌにときめきを感じるヘイン。ふたりの思惑はすれ違うが、ヘインは自分の病をきっかけに、ヒョヌが自分を心配し、守ってくれていることを感じ、忘れていたヒョヌへの愛に息が吹き込まれていく。ヘインは、これまで自分がしてこなかったことをするといい、ヒョヌにキスをする。勝気なヘインからヒョヌへのキスは、これまで抑えてきた自分の感情表現なのだろう。驚くヒョヌと、その後のふたりのどぎまぎ感にテンションが上がってしまう。
第4話ラストでは、ヘインの病が進行する中で、ヒョヌの故郷でヘインが迷子になってしまうという事態が起きた。心配して探しまわるヒョヌの様子と、見つけた後に怒る姿にヘインへの気持ちを感じる場面だ。心細く不安だったヘインは、ヒョヌが見つけてくれたことで沈んでいた心に灯が灯る。街灯が次々に点灯していく演出が、ヘインの心を表しており、ヘインの暗い心の中でヒョヌの存在が光であることがわかる。
意地を張ってしまうヘインだが、本当の気持ちをヒョヌに打ち明けたことで、ヒョヌはヘインを抱きしめる。ヒョヌは、彼女の身に起きていることと彼女の心を思い、目から一筋の涙をこぼす。
毎話のエピローグも脚本家パク・ジウンの見せ所で、本作でもエピローグで明かされる秘密にときめきを感じる仕掛けが用意されている。ヘインの不器用な思いが明かされるにつれ、筆者は涙しているのだが、そのひとつがスマホの暗証番号だ。ヒョヌとの愛の結晶を想い続けるヘインの気持ちを想像すると涙がこみ上げて来る。『涙の女王』のタイトルに込められた意味を噛みしめながら、続きを見るのが待ち遠しくてならない日々を過ごしている。
■配信情報
『涙の女王』
Netflixにて配信中
出演:キム・スヒョン、キム・ジウォン、パク・ソンフン
原作・制作:パク・ジウン、チャン・ヨンウ、キム・ヒウォン
(写真はtvN公式サイトより)