『薬屋のひとりごと』壬氏は一体何者なのか 阿多妃&羅漢が謎を解く鍵に?

『薬屋のひとりごと』壬氏は何者なのか?

壬氏の真の姿を知る羅漢

 一方で、猫猫の生みの親である羅漢は、壬氏の真の姿を知る数少ない人物の一人であるようだ。猫猫を一方的に気にかけるという点で、羅漢と壬氏には共通する側面があるが、猫猫からの受け止め方は大きく異なる。猫猫は羅漢のことを強く嫌悪しており、壬氏が彼の名前を口にするだけで、強烈な拒絶を示していた。

 物語の中で「壬氏に対してしつこく絡む存在」として登場する羅漢。「あなた様に逆らえるものなど、片手の指ほどしか存在しない」と告げた時、壬氏が「やはり俺の正体に気がついている」と警戒する様子が描かれていた。しかし、羅漢がなぜ彼の正体を知っているのかは未だ謎に包まれたままだ。壬氏の正体を知る人物として、羅漢の動きからも今後は目が離せない。

 さらに、第20話では壬氏が「24歳の美しい宦官」として振る舞う一方で、実際には高順の息子と同じ19歳であるという事実が明らかになった。猫猫が17歳の設定であることを考え合わせると、時折彼に感じていた“子どもっぽさ”も納得である。彼が本当は宦官ではなかったとしても、壬氏を敬う高順の振る舞いや正体を知る羅漢の反応から、高位の人物である可能性は極めて高いだろう。

 猫猫や高順の前で見せる青年らしさがかわいらしい壬氏だが、ここまでに揃っているヒントをつなぎ合わせると、その生い立ちはかなりシリアスな空気が漂っていそうな予感。さまざまな難事件を解決してきた猫猫は、壬氏の本当の姿に辿り着くことができるのだろうか。

■放送情報
『薬屋のひとりごと』
日本テレビ系にて、毎週土曜24:55〜放送
各種配信プラットフォームにて、放送終了後順次配信
キャスト:悠木碧、大塚剛央、小西克幸、種﨑敦美、石川由依、木野日菜、甲斐田裕子、潘めぐみ、小清水亜美、七海ひろき、斉藤貴美子、家中宏、赤羽根健治、久野美咲、かぬか光明、桐本拓哉
ナレーション:島本須美
原作:日向夏(ヒーロー文庫/イマジカインフォス刊)
キャラクター原案:しのとうこ
監督・シリーズ構成:長沼範裕
副監督:筆坂明規
キャラクターデザイン:中谷友紀子
色彩設計:相田美里
美術監督:髙尾克己
CGIディレクター:永井有
撮影監督:石黒瑠美
編集:今井大介
音響監督:はたしょう二
音楽:神前暁、Kevin Penkin、桶狭間ありさ
オープニングテーマ:Uru『アンビバレント』
エンディングテーマ:wacci『愛は薬』
アニメーション制作:TOHO animation STUDIO、OLM
製作:「薬屋のひとりごと」製作委員会
©日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会
公式サイト:kusuriyanohitorigoto.jp
公式X(旧Twitter):@kusuriya_PR

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