『春になったら』“死”がテーマなのに暗くない理由 雅彦と瞳が教えてくれる大事なこと

死がテーマの『春になったら』が暗くない理由

 怖さを感じているのは、瞳も同じだ。家に帰ったら「おかえり」と迎えてくれたお父さんがいなくなってしまう。いつでも行けると思っていた遊園地にも、もう二度と行くことができない。

 しかし、2人とも死を悲観的に捉えるのではなく、残された時間で少しでも前に進もうとしている。だからこそ、『春になったら』は暗いだけじゃない。

春になったら

 それにしても、人はどうして失う瞬間にならないと大切なものに気づけないのだろう。当たり前は、いつか当たり前じゃなくなってしまう。そんなことは分かっているつもりでも、すぐに忘れて感謝をしなくなる。

 恋愛面でも、瞳に10年間想いを寄せてきた岸くん(深澤辰哉)が本格的に動き出したのは、瞳と一馬(濱田岳)との婚約が決まってからだったりと、失いそうになった瞬間に大事なものに気づいている。

春になったら

 まわりを見渡して、いまある“当たり前”に感謝をしよう。好きな人が「好きだ」と言える距離にいてくれることの幸せ。「ありがとう」と言いたい相手が、この世にいてくれることの幸せ。『春になったら』は、わたしたちがつい見落としそうになっている大事なことを再確認させてくれる。

■放送情報
『春になったら』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週月曜22:00〜放送
出演:奈緒、木梨憲武、深澤辰哉、見上愛、西垣匠、影山優佳、矢柴俊博、光石研、橋本マナミ、筒井真理子、小林聡美、濱田岳
脚本:福田靖
監督:松本佳奈、穐山茉由
プロデューサー:岡光寛子(カンテレ)、白石裕菜(ホリプロ)
音楽プロデューサー:福島節
主題歌:福山雅治:(Amuse Inc. / Polydor Records)
制作協力:ホリプロ
制作著作:カンテレ
©︎カンテレ
公式サイト: https://www.ktv.jp/haruninattara/
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/haru_ktv
公式Instagram:https://www.instagram.com/haru_ktv/

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