本郷奏多、井浦新、高杉真宙は作品ごとに全く別の顔に 『光る君へ』“掛け持ち”俳優たち

『光る君へ』“掛け持ち”俳優たち

佐々木蔵之介

藤原宣孝(ふじわらののぶたか)/佐々木蔵之介

『光る君へ』(NHK総合)

『グレイトギフト』(テレビ朝日系)

 佐々木蔵之介も本郷奏多や高杉真宙のように、違った顔を『光る君へ』と『グレイトギフト』とで見せている。『光る君へ』で演じているのは、後にまひろの夫となる藤原宣孝。幼い頃からまひろを見守ってきた、威厳ある人物。そういった意味では『グレイトギフト』の白鳥稔も堂々とはしているが、そこには「ギフト(殺人球菌)」を使ってのしあがることだけを企む、したたかさ、真っ黒な思惑が存在している。なお、第96回アカデミー賞で視覚効果賞にノミネートしたことでも話題の『ゴジラ-1.0』に加えて、3月8日からは佐々木が主演を務める『映画 マイホームヒーロー』が公開開始となる。

吉田羊

藤原詮子(ふじわらのあきこ)/吉田羊

『光る君へ』(NHK総合)

『不適切にもほどがある!』(TBS系)

 吉田羊は『光る君へ』と『不適切にもほどがある!』の2作。『光る君へ』では藤原詮子として円融天皇(坂東巳之助)に入内するも、父・兼家(段田安則)の謀によって、宮廷を追い出されてしまう。政の道具として扱われ孤独を抱えながらも、弟の道長、そして愛息子の懐仁親王(石塚陸翔)を思う、心優しき姉であり、母親だ。『不適切にもほどがある!』では社会学者であり、フェミニズムの旗手・向坂サカエ役。主人公の市郎(阿部サダヲ)やタイムスリップした先の昭和という時代に、ツッコミを入れていく役回り。吉田は年始に放送されたバカリズム脚本のドラマ『侵入者たちの晩餐』(日本テレビ系)に出演していたことも記憶に新しい。

三浦翔平

『光る君へ』(NHK総合)

『おっさんずラブ-リターンズ-』(テレビ朝日系)

 いまだ『光る君へ』にはその名前しか登場はしていないものの、ここで取り上げるべき存在として特例で紹介する。三浦翔平が演じるのは、道隆の嫡男・伊周。『おっさんずラブ-リターンズ-』で三浦は、警察学校時代からの繋がりがあり同居人の和泉へと密かに好意を寄せる六道菊之助を演じているが、『光る君へ』では井浦と親子の間柄で芝居をすることになるのだ。道隆の引き立てにより伊周はスピード出世を果たすが、その後、道隆が亡くなることが公式サイトでも明らかになっており、共演はおそらく短い期間となることだろう。否が応でも和泉と菊之助を想起するタイミングであり、話題になることは必須だ。

 『光る君へ』キャスト陣以外にも、複数の作品を掛け持ちしている俳優は多くおり、特筆すべきは3作品に出演している志田彩良、関水渚、比嘉愛未。志田は『消せない「私」』と『こんなところで裏切り飯』(中京テレビ)の主演2作と『アオハライド Season2』(WOWOW)、関水は『彼女と彼氏の明るい未来』(MBS)と『ブラックガールズトーク』(テレビ東京系)の同じく主演2作に『婚活1000本ノック』(フジテレビ系)、比嘉は主演作の『作りたい女と食べたい女』(NHK総合)に、『新空港占拠』(日本テレビ系)と『アオハライド Season2』。中でも『消せない「私」』と『こんなところで裏切り飯』で、全く異なる“幸せ”の笑みを見せる志田の芝居が光っている。

■放送情報
『光る君へ』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送/ 翌週土曜13:05〜再放送
NHK BS・BSP4Kにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送
出演:吉高由里子、柄本佑、黒木華、井浦新、高杉真宙、吉田羊、高畑充希、町田啓太、玉置玲央、板谷由夏、ファーストサマーウイカ、高杉真宙、秋山竜次、三浦翔平、渡辺大知、本郷奏多、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則
作:大石静
音楽:冬野ユミ
語り:伊東敏恵アナウンサー
制作統括:内田ゆき、松園武大
プロデューサー:大越大士、高橋優香子
広報プロデューサー:川口俊介
演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろうほか
写真提供=NHK

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる