『呪術廻戦』伏黒恵も『anan』の表紙に “推し活”がアニメ作品に及ぼす影響を考える

人気によって寿命が延長?

 最後に取り上げるのは、推し活がキャラクターの寿命を延ばしている可能性について。

 2023年末に完結編のアニメが放送された『進撃の巨人』において筆者は、大人気キャラであるリヴァイが死ななかった理由を“人気が出過ぎたからではないか?”と考えている。

 マンガの最後で車椅子に乗り登場したリヴァイだが、彼は巨人の爆撃によって大きなダメージを受けていた。サシャやハンジといった主要キャラや主人公のエレンまでもが命を落とした本作において、強烈な傷を負ったリヴァイが生き残ったのは、ともすれば不自然な流れのようにも思える。

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 彼が最後まで生き残り、車椅子姿になってまで最終回に現れたのは、リヴァイに惹かれるファンへの配慮もあったのではないだろうか。

 そもそもリヴァイは、2014年発売の女性誌『FRaU』の表紙に描き下ろしイラストで登場し、品切れを続出させた近年の推し活の元祖ともいえる存在だ。彼の命を落として作品を終わらせ、ファンを落胆させるのは原作側としても本意ではなかったように思う。

 アイドルや俳優だけでなく、アニメやマンガといった二次元の世界にも多大な影響を及ぼす推し活。推し活による作品の変遷は、まだまだ続いていくのかもしれない。

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