ペ・ドゥナに聞く、ハリウッドでの出演作にSFものが多い理由 作品選びは「直感的な感覚」

ペ・ドゥナに聞く、作品選びのポイント

 『グエムル-漢江の怪物-』や『あしたの少女』など韓国の作品にとどまらず、『リンダ リンダ リンダ』や『空気人形』などの日本映画、『ジュピター』や『クラウド アトラス』などのハリウッド映画と、国境を越えて幅広く活躍するペ・ドゥナ。ザック・スナイダー監督が手がけたNetflix映画『REBEL MOON —パート1:炎の子』では、主人公コラ(ソフィア・ブテラ)に協力する二刀流使いの剣士ネメシスを演じ、存在感を発揮している。2023年12月中旬に来日を果たしたペ・ドゥナにインタビューを行い、作品選びのポイントや自身が選ぶ代表作について話を聞いた。(宮川翔)

ハリウッドでの出演作にSFものが多い背景

ペ・ドゥナ

ーーハリウッド映画への出演は『ジュピター』以来となりますね。ハリウッドデビュー作となった『クラウド アトラス』、Netflixのドラマシリーズ『センス8』も含めて、ペ・ドゥナさんはハリウッドではSF色の強い作品によく出ているイメージがあるのですが、これは意図したものなのでしょうか? それともたまたまですか?

ペ・ドゥナ:その両方だと言えると思います。ハリウッドでは私に対してそういうSF作品が向いているというような印象があるのかなと思いますし、自分自身もセリフが多い役というよりは、身体を使った表現が多い作品を選ぶような傾向があるような気がします。SF作品には観るべきポイントがたくさんあって、その一つがアクションを中心とした身体的な要素。そういったアクションの部分に関しては、役を表現する上でも非常に助けになっています。

ーー個人的にはオスカー候補になるような人間ドラマやラブストーリーのようなハリウッド作品で活躍するペ・ドゥナさんも見てみたいです。

ペ・ドゥナ:海外の映画で自分が平凡な役を担うのは、まだまだ難しいところがあるというのが現実だと思います。多様性が重視されるようになり、昔よりは開かれているとは思いますが、やはり東洋と西洋とでは文化の背景が違いますから。そういう意味で、ハリウッドのSF作品では異質的な東洋の文化を西洋に取り入れられる。『REBEL MOON』における武術や剣術もその一種ですよね。個人的にSF映画が好きというのもありますが(笑)。ただ、機会があれば、ハリウッドでもそういった人間ドラマやラブストーリーにも出てみたいなとは思います。

ーー意欲自体はあるんですね。

ペ・ドゥナ:チャンスはいくらでもあると思いますが、全ては作品次第ですね。何でもかんでもやるわけではないので、脚本を読んで気に入れば可能性は生まれると思います。ハリウッド映画に限らず、どういう作品に出演するかは、慎重に選んでいるので。

ペ・ドゥナ

ーー韓国で出演された『あしたの少女』も素晴らしい作品でした。自分は勝手に「ペ・ドゥナさんが出ている映画は間違いない」と思っていて……。

ペ・ドゥナ:ありがとうございます(笑)。それはたぶん、私と映画の趣味が近いということだと思います。

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