『フェルマーの料理』クールで努力家な小芝風花に心惹かれる 蘭菜が明かした衝撃の事実

『フェルマーの料理』小芝風花に心惹かれる

 そんな蘭菜が岳に打ち明けた苦悩は、料理の世界で女性シェフとして成功を掴むことの難しさだった。彼女が客前に出ない理由は、女性であることに由来している。それでも「あたしが目指すのは母で、それはずっと変わらないから」と話す蘭菜の力強さが頼もしい。「プロと素人の違いは、いかに美味しい料理を作れるかだけではない」という蘭菜の残した言葉は、岳が料理人としてステップアップするための重要な問いかけとなる。

 今回、岳はいちじくの高温調理に挑戦する。彼が考案した「揚げ浸し」を参考にした加熱調理と生のフルーツの良さを融合させた料理を、綿貫は「名残惜しそうに」食べた。一方で、蘭菜は煮込みから焼きへと調理法を変更し、岳の存在が彼女にも影響を与えたことが感じられる。

 創造性は認められながらも、スープと重なる水分量について指摘され、「コースのバランスを崩す前菜だった」と評価された岳。しかし彼はめげず、前菜をあんかけ風に改良する。海の招待によって再来店した綿貫は、岳のコースの均衡とオリジナリティを兼ね備えた前菜に感動し、「レストランK、また通いたい名店だ」と最高の評価を与えた。

 さらに蘭菜の料理に対しても、綿貫は「最高レベルの一皿。今回のコースでは頭ひとつ抜けていた」と大称賛。今回のエピソードを見て、蘭菜の料理はただの料理ではなく、彼女の人生そのものを映し出す作品であり、彼女の強い意志と愛情が込められているように感じた。

 そして最後には、「ここKが、かつての母の店」と蘭菜の口から衝撃の事実が。蘭菜と海の確執に、レストランKの未来が揺れる。料理の歴史ではなく、蘭菜の人生を分断してしまった“レストランK”の真の姿が、次週いよいよ観られるのかもしれない。

■放送・配信情報
金曜ドラマ『フェルマーの料理』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
U-NEXTにて、各話の初回放送直後配信
Netflixにて配信中
出演:高橋文哉、志尊淳、小芝風花、板垣李光人、白石聖、細田善彦、久保田紗友、及川光博、宮澤エマ、細田佳央太、宇梶剛士、高橋光臣、仲村トオル
原作:小林有吾『フェルマーの料理』(講談社『月刊少年マガジン』連載)
脚本:渡辺雄介、三浦希紗
プロデューサー:中西真央
演出:石井康晴、平野俊一、大内舞子
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/fermat_tbs2023/
公式X(旧Twitter):@Fermat_tbs
公式Instagram:fermat_tbs
公式TikTok:@fermat_tbs

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