木南晴夏×生見愛瑠のシスターフッドが解き放つ偏見 『セクシー田中さん』は男性こそ必見
それを田中さんに教えてくれたのが、本作の要となるベリーダンス。ベリーダンスの起源は諸説あるが、豊穣祈願や子孫繁栄を願う民族舞踊として中東・アラブ圏で発展したと言われている。ベリーはお腹を意味し、多くの場合はお腹を出した状態で踊るダンスだ。露出度の高い衣装や艶かしい動きは男性に媚びているように見えるかもしれないが、原作の言葉を借りるなら「女性性や精神を解放して、むしろ誰にも媚びずに自由に生きる手段」にもなり得る。実際に田中さんのダンスはセクシーでありながら朱里のような同性を鼓舞する力を持っており、正解がない。そんな田中さんのダンスを演じる木南がどう表現するのか、楽しみだ。
凛々しく毅然とした佇まいが印象的でありながら、朱里と関わる中でそれが崩れていき、田中さんのかわいらしい一面が見えてくるのも注目ポイント。『君の花になる』(TBS系)や『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)でも、誰もが「こんな友達いたらいいな」と思う理想的な女友達を演じていた木南の親しみのある雰囲気は田中さんの人間味を引き出してくれるはずだ。
また、本作は正反対な田中さんと朱里の間に生まれる“シスターフッド”が見どころであるが、個人的には男性にもぜひ観てほしい作品である。女性に対して偏見まみれの昭和脳を持つ無神経な商社マン・笙野(毎熊克哉)、朱里に好意を寄せるチャラリーマンの小西(前田公輝)、友達と称して朱里を都合よく扱う進吾(川村壱馬)など、最初はイラっとさせる男性陣もまた“市場価値”という言葉に振り回されており、実は自信がない。だが、そんな彼らにも影響を与えていく田中さんの生き様が観る人の心を楽しく解放してくれるドラマになりそうだ。
■放送情報
日曜ドラマ『セクシー田中さん』
日本テレビ系にて、10月22日(日)スタート 毎週日曜22:30〜放送
出演:木南晴夏、生見愛瑠、毎熊克哉、川村壱馬(THE RAMPAGE)、前田公輝、高橋メアリージュン、生駒 里奈、なえなの、円井わん、坂ノ上茜、水沢エレナ、星乃夢奈、平野沙羅、西田麻耶、安田顕
原作:芦原妃名子『セクシー田中さん』(小学館『姉系プチコミック』連載中)
脚本:相沢友子
チーフプロデューサー:三上絵里子
プロデューサー:大井章生、田上リサ(AX-ON)
演出:猪股隆一、伊藤彰記(AX-ON)
音楽:日向萌
主題歌:「ドレスコード(Prod. imase)」LE SSERAFIM(ユニバーサルミュージック)
©︎芦原妃名子/小学館/NTV
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