奈緒がミドリ髪の主人公で新境地 『東京サラダボウル』は他者を思いやるきっかけの一作に
奈緒と松田龍平がダブル主演を務めるドラマ10『東京サラダボウル』(NHK総合)が、1月7日よりスタートする。
第1話のタイトルは「サソリと水餃子」。それは本作の主人公・鴻田麻里(奈緒)と有木野了(松田龍平)の2人が第1話で食べる料理であり、異色コンビを言い表したタイトルにもなっている。
外国人居住者が急増し、異文化が同居する“サラダボウル”の大都市・東京。本作は、国際捜査係の警察官・鴻田と警視庁通訳センターの中国語通訳人・“アリキーノ”こと有木野が、言語や文化の壁を越え、外国人居住者の心の声に寄り添い、救っていく物語。
“レタス頭”と呼ばれているミドリ髪の鴻田は、その見た目だけでなく新宿のど真ん中でサソリの丸焼きを食らい、中国料理店でいわゆるゲテモノ料理を注文する中身も強烈な、エネルギーの塊のようなキャラクター。人種に関係なく、助けを求める人に手を伸ばす姿は、細かな背景は違えど奈緒が主演を務めた『ファーストペンギン!』(日本テレビ系)のイメージにも近く、彼女が演じる必然性と実際に地毛をミドリに染めているそのキャラクター性がかけ合わさった新境地の役とも言えるだろう。
松田龍平、“あえて”台本を忘れる? 奈緒は「緊張しないようにしてくださった」と気遣う
ドラマ10『東京サラダボウル』完成試写会と出演者会見が12月10日にNHK放送センターで開かれ、主演の奈緒、共演者の松田龍平、制…
一方の有木野は、通訳として鴻田と外国人の架け橋となる役割にある。鴻田とは対照的に感情を表に出すことはなく、できるだけ他人と距離を置きたい有木野は、店での注文も鴻田に合わせることはなく水餃子を頼む。一見すると正反対の2人ではあるが、互いを補いあうようにして絶妙な距離感の中で、日本の社会からこぼれ落ちそうになっている外国人を助けだし、事件を解決していく。奈緒は会見にて、「どれにも当てはまらないような2人の関係性が魅力的」と話していたが、それは本作の最大の見どころと言い換えても間違いではないはずだ。