朝ドラ『ブギウギ』伊原六花&藤間爽子をなぜ起用? 制作統括が絶賛するリアリティ

『ブギウギ』伊原六花らの起用理由を聞く

 NHK連続テレビ小説『ブギウギ』が現在放送中。“ブギの女王”と呼ばれる笠置シヅ子をモデルに、大阪の銭湯の看板娘・花田鈴子=福来スズ子が戦後のスターへと上り詰めていく姿を描く。

 第3週では、梅丸少女歌劇団(USK)への入団から6年経ったスズ子(趣里)が、「自分の売りは何なのか」と悩んでいた。そんなスズ子とは対照的に、抜群のセンスで男役として人気を博すのが後輩の秋山美月。演じる伊原六花は、ヒロイン役のオーディションに参加したことをきっかけに、この役に抜擢された。

 制作統括の福岡利武は「すごく良かった」とオーディションを振り返り、「度胸もあるので舞台でも映えますし、お芝居も素敵だと思っています」と伊原の印象を明かす。一方で、明るく爽やかなイメージを持つ伊原が本作で担うのは、「シビアでピリッとする役どころ」だと語る。

「OSK日本歌劇団を含めて歌劇団をいろいろと取材する中で、どうしても後輩が先輩を飛び越えていくことはあるし、そうなると心中がどんどん複雑になると聞き、そういった部分も描きたいと思いました」

 “バブリーダンス”で話題を呼んだ大阪府立登美丘高校ダンス部の元部長でもある伊原だけに、ダンスのスキルは折り紙付き。福岡は「(秋山は)非常に才能があるキャラクター」と、伊原だからこそ演じられる役だと説明し、「歌劇や舞台を愛するがゆえに強く言っている、ということも含めて、伊原さんに見事に演じていただいています」と称賛する。

 秋山が新人劇団員に「なんで頑張らんのや!」と感情をぶつけるシーンでは現場に緊張感が走ったというが、「伊原さんは、撮影が終わると笑顔で『大丈夫?』と気配りができるような方なので、カットがかかればみんなでキャッキャしています」と福岡。「秋山は今後どんどん成長していくので、期待して見ていただければ。ステージも第4週、5週、6週とまだまだ続きますし、見どころがたくさんあります」と呼びかけた。

 また第3週では、子役から大人キャストへとバトンタッチ。スズ子役を演じる趣里をはじめ、USKの同期であるリリー白川役は清水くるみ、桜庭和希役は片山友希へと引き継がれた。

 福岡は「伊原さんとUSKの同期は(ヒロイン役の)オーディションを受けていただいた方の中から、台本のキャラクターをより魅力的に演じていただけると思う方を、みんなで話し合って決めました」とし、「みなさん本当にお芝居も踊りも上手な方です」と熱を込める。

 最大の見せ場は、大和礼子(蒼井優)が提案したラインダンス。

「ラインダンスは観るのは楽しいですが、やるのはとても大変なんです。簡単なリズムで足を上げているわけではなく、逆の足はステップを踏んでいるんですよね。猛烈にしんどいダンスでもありますし、ちょっとのズレがすべてを壊すくらいに、みんなの気持ちが通じていないとできないものなので、そこに向けて“ダンスの素養があってお芝居もできる”みなさんにご出演頂けて本当によかったです。必見のステージです」

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