トラン・アン・ユン監督作『ポトフ 美食家と料理人』12月15日公開 予告編&ポスターも
第76回カンヌ国際映画祭最優秀監督賞を受賞したトラン・アン・ユン監督作『La Passion de Dodin Bouffant(原題)』が、『ポトフ 美食家と料理人』の邦題で12月15日よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開されることが決定した。
本作は、『青いパパイヤの香り』でカンヌ国際映画祭カメラドール、『シクロ』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞したトラン・アン・ユン監督の7年ぶり最新作。ジュリエット・ビノシュが天才料理人となり、料理への情熱で強く結ばれた美食家と料理人の愛と人生を描く。第96回アカデミー賞国際長編映画賞フランス代表にも選出されている。
プロとして矜持を持って生きる天才料理人・ウージェニーを演じるのは、『イングリッシュ・ペイシェント』でアカデミー賞助演女優賞を受賞、『ショコラ』で同賞主演女優賞にノミネートされたビノシュ。世界3大映画祭の賞をすべて獲得し、近年は是枝裕和監督の『真実』にも出演した。ウージェニーへの切なく揺れる想いを抱える美食家ドダンを、『ピアニスト』でカンヌ国際映画祭男優賞を受賞したブノワ・マジメルが演じ、本作が20年ぶりの共演となった。
100年前のフランス“ベル・エポック時代”では新たな文化が繁栄し、美食もまた芸術のひとつとして追求された。美食家と料理人という“職”に目をつけた監督は“食”という芸術を追求するため、調理過程を1台のカメラで撮影。劇伴を使うことなく、魚や肉を焼いたり煮たりする音を音響効果とし、自然光をメインの照明とするなど、ひとつひとつの素材が“究極のひと皿”へと進化を遂げる様子をスクリーンに描き出した。
登場する料理はミシュラン三つ星シェフのピエール・ガニェールが完全監修。その前衛的かつ独創性と芸術性に満ちた料理から「厨房のピカソ」と称えられており、映像になった時の見栄えを確認するため撮影前に登場するすべての料理を試作した。さらにガニェール本人も、劇中にシェフ役として登場している。
あわせて公開された予告編は、19世紀末フランスの片田舎のシャトーで暮らす美食家と天才料理人の日々の豊かな食生活が映し出される。明け方、ウージェニー(ジュリエット・ビノシュ)が畑で野菜を収穫するシーンから始まり、鳥のさえずりや風の音とともに、キッチンの野菜を刻む音、肉が焼ける音や炒める音など、リズミカルな厨房の音で溢れかえる様子をカメラが捉える。当時の厨房の道具やコットンのドレスなど100年前の豊かな生活が映し出される。友人たちに絶品の一皿を振る舞う天才料理人ウージェニーとドダン(ブノワ・マジメル)の関係性は20年間変わらなかった。ドダンの何度目かのプロポーズにもウージェニーはキスで答えるだけ。しかし2人の絆は結ばれている様子はうかがえる。ある日、ドダンはユーラシア皇太子の晩餐会に招待されるも退屈なメニューばかり。そこで家庭料理で皇太子を魅了できるか挑戦することに。極上の料理をつくってきた2人が挑む「究極のポトフ」とは。
ポスタービジュアルには、朝採りの野菜や食材がたくさん並ぶ厨房に立つ稀代の美食家ドダンと天才料理人ウージェニーの姿が切り取られ、「そのひと口が永遠となる」というキャッチコピーが添えられている。
なお本作は、10月23日から始まる第36回東京国際映画祭ガラ・セレクション部門で公式上映される。トラン・アン・ユン監督が来日し、舞台挨拶やマスタークラスを予定。チケットの一般発売は10月14日16時より開始される。
■公開情報
『ポトフ 美食家と料理人』
12月15日(金)より、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下、シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開
監督:トラン・アン・ユン
脚本・脚色:トラン・アン・ユン
出演:ジュリエット・ビノシュ、ブノワ・マジメル
料理監修:ピエール・ガニェール
配給:ギャガ
原題:La Passion de Dodin Bouffant/2023/136分/フランス/ビスタ/5.1chデジタル/字幕翻訳:古田由紀子
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公式サイト:https://gaga.ne.jp/pot-au-feu/
公式X(旧Twitter):@Pot_au_Feu_1215