高畑充希、田中圭らのNG集に未公開シーンも 『unknown』3時間超え特典映像は必見の内容

『unknown』特典映像は必見の内容

 高畑充希と田中圭がW主演を務めたドラマ『unknown』(テレビ朝日系)のBlu-ray&DVDが、10月11日に発売される。

 本作は、闇原こころ(高畑充希)と朝田虎松(田中圭)の深い愛を描くラブストーリーに、連続殺人事件が絡み合う“ラブサスペンス”。公式でもキャンペーンとして打ち出されていた「連続殺人事件の犯人は誰なのか」という、いわゆる“考察系”としてのドラマとして広く知られているが、主軸にあるのは、吸血鬼であるこころと殺人犯の一条彪牙(井浦新)を父に持つ虎松という、それぞれの秘密を打ち明けてもなお分かり合い、愛すことができるかという、ドラマ全体を包む大きなテーマだ。

 それはこの『unknown』の最重要人物と言っても過言ではない加賀美圭介(町田啓太)を筆頭にして、世々塚幸雄(小手伸也)、庭月源治(酒向芳)、今福梅(木野花)、南十字初(新納慎也)まで、それぞれの人種やセクシュアリティ、過去を受け入れて前に進んでいく――。と言うと、壮大な世界観になっていくが、燃えるような夕陽をバックに口づけをするこころと虎松の最終話のラストシーンは、「私が吸血鬼でも愛してくれる?」の質問に虎松がキスでこころの口を塞いだ「うめぼし堂」の火事の場面と対照的であるのと同時に、2人の心情もまた晴れやかに美しく変化していったことを表している。

 Blu-ray&DVDでは、それらの物語をもう一度、もしくは初めて楽しむことができるのはもちろんのこと、合計3時間を超える特典映像を堪能することが可能だ。206分と聞いて、正直「すごいボリュームだな……」と思いはしたが、再生し始めると気づけば一気に観終えてしまった。

 中でも目玉となるのは「unknown撮影の軌跡」。いわゆる往年の「NG集」からアドリブ満載の「未公開シーン」、撮影の裏側公開「メイキング」まで、見応えたっぷりである。特典映像としても収録されている「制作発表記者会見」の中で、闇原海造を演じる吉田鋼太郎は冒頭の挨拶で「コメディなのか、サスペンスなのか、推理ものなのか、ファミリードラマなのか」と要素が盛りだくさんな『unknown』を説明していたが、その「コメディ」=「笑い」の部分がこの「unknown撮影の軌跡」には詰め込まれている。

 『unknown』は『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)のチームが再集結したドラマ。言わずもがな田中圭と吉田鋼太郎の共演は放送前から大きな注目ポイントであったし、その期待に応えるシーンも数多く存在していた。例えば、虎松と海造が闇原家にて餃子を作るシーン。虎松のフレーズに合いの手を入れるようにして、「ファンタジー!」といった横文字を次々と叫んでいく光景は、“吉田鋼太郎劇場”と言うしかないが、これがリハーサル段階では監督から「そっち!?」と驚きの声が挙がるテイストだったのだ。この特典映像は“笑ってはいけない”というようなテイストに仕上がっているが、ここで筆者は堪えきれずに笑ってしまった。

 カットがかからずに長回しでアドリブを楽しむというのは、『おっさんずラブ』シリーズから引き継がれているこのチームの空気感だ。MEGUMIが音を上げてツッコミを入れる、こころ、虎松、暁凛(MEGUMI)の“今嫁”と“元嫁”が意気投合する場面はその最たる例だが、思わず「使えないでしょ!(笑)」と高畑充希がカメラに向かって叫んだのは、海造が『週刊熱波』の曽我眞一(石川禅)、加賀美、こころから取材を受けるシーン。吉田のユニークな言動にすでに全員が笑ってしまっているがそのまま撮影は続行され、必死に笑いを堪える高畑の表情が抜かれていく。また、「制作発表記者会見」で吉田のアドリブに耐えられるか不安と話していた町田啓太は、ナイトドクターである海造の病院に、加賀美が入院しに来るシーンでもその餌食となっている。

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