新田真剣佑、『ONE PIECE』ゾロ役は間違いない? マンガ原作映画での功績を振り返る

新田真剣佑、ゾロ役への期待と功績を振り返る

 実写版『ONE PIECE』がNetflixにて独占配信されるまであと数日……。主人公のモンキー・D・ルフィ率いる麦わらの一味が“全世界”を舞台にどのように暴れまわるのか、楽しみで楽しみでしかたがない。そんな面々の中でもっとも気になるのがロロノア・ゾロの存在だ。演じるのは我らが新田真剣佑。彼がゾロ役を務めると聞いて気分が高揚したのは私だけではないだろう。その理由をここに記してみたい。

 大人気マンガを原作とした『ONE PIECE』はこれまでに、アニメ、映画、ゲーム、歌舞伎……などなど、さまざまなメディアミックス展開を果たしてきた。その中でもロロノア・ゾロといえば、ときにはルフィさえも凌駕するほどの超人気キャラクターだ。剣士として腕が立つのはもちろんのこと、武士道精神が感じられる言動の一つひとつも彼の大きな魅力だろう。

 そんなゾロ役の新田といえば、硬軟自在な俳優である。「硬」とはより主張の強い演技のことであり、「軟」とは抑制の効いた演技のこと。前者の場合は「動」なものとして肉体をともなったハードでアクロバティックな演技をも可能にし、後者は「静」なものとしてアクロバットとは対照的な繊細な演技を実現させてみせる。野性的なゾロを演じるのだから、新田の「硬(的)」な部分と「動(的)」な部分が強く反映されることだろう。

 新田はこれまでにいくつものマンガを原作とした映画作品の成立に貢献してきた。アクション要素の強いものだけでもざっと列挙してみよう。

 2017年公開の『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』では主人公の前に立ちはだかる兄弟役に岡田将生とともに扮し、新田は虹村億泰として力演を刻んだ。いまでは強靭な肉体を持つ俳優として知られているが、このころにはすでにもう自身の“身体”というものをかなり意識していたように思う。それから数年後、2021年の『ブレイブ -群青戦記-』で初の単独主演。同作は高校生が戦国時代にタイムスリップし、部活動で身につけた各自のアビリティを駆使して合戦を繰り広げるという異色の青春劇だ。新田は迷い多き弓道部員の西野蒼がリーダーとして目覚めていく過程を演じ、同世代の俳優たちを率いてみせた。

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