新田真剣佑、『ONE PIECE』ゾロ役は間違いない? マンガ原作映画での功績を振り返る

新田真剣佑、ゾロ役への期待と功績を振り返る

 それからやはり特筆すべきは、『るろうに剣心 最終章 The Final』(2021年)での功績。約10年前に始まった人気シリーズの“ラスボス”的存在である雪代縁として登場を果たし、佐藤健が演じる主人公・緋村剣心を苦しめた。佐藤といえば日本でも随一の高い身体能力を誇る俳優だが、スピードでもパワーでも新田は張り合っていた。しかも物語はただの戦いでは終わらず、剣心と縁が互いの深い因縁に向き合うことで終局へ。ここでは先述した新田の「軟(的)」な部分と「静(的)」な部分が色濃く反映され、多くの観客が心を揺さぶられたことだろう。

佐藤健と新田真剣佑がぶつかり合う 『るろうに剣心 最終章 The Final』縁は何を物語る?

最強にして最凶の男・雪代縁(新田真剣佑)がついにお茶の間に登場。そう、2011年より制作が始まった人気シリーズ『るろうに剣心』の…

 2022年には『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー/最後の錬成』にて怒りと悲しみに満ちた“スカー”という縁に近い役どころを好演。異国の地を舞台とした、どうしてもコスチュームプレイに陥りかねない作品に説得力を与えていた姿が記憶に新しい。そしてこの2023年には車田正美による『聖闘士星矢』が『聖闘士星矢 The Beginning』としてハリウッドで映画化され、新田が主演を務めたのは誰もが知るところ。俳優・新田真剣佑の存在はすでに“世界”に知られているわけだ。

新田真剣佑、なぜ“ラスボス”に? 『ハガレン』『るろ剣』で見せるキャラクターの深み

顔に“十字傷”のある者を探していた男が、今度は自らの顔に“十字傷”をつけてスクリーンに帰ってきたーー。  そう、『鋼の錬金術師…

 さて、それではゾロ役の新田の「硬(的)」で「動(的)」な演技は“全世界”でどのように受け止められるのだろうか。ゾロの剣士としての執念、ルフィや仲間たちとの絆を演じきったとき、俳優である彼の立ち位置は変わってくるだろう。

■配信情報
Netflixシリーズ『ONE PIECE』
Netflixにて、8月31日(木)全世界独占配信
原作&エグゼクティブ・プロデューサー:尾田栄一郎
脚本&ショーランナー&エグゼクティブ・プロデューサー:マット・オーウェンズ、スティーブン・マエダ
キャスト:イニャキ・ゴドイ(モンキー・D・ルフィ)、新田真剣佑(ロロノア・ゾロ)、エミリー・ラッド(ナミ)、ジェイコブ・ロメロ(ウソップ)、タズ・スカイラー(サンジ)、ヴィンセント・リーガン(ガープ)、モーガン・デイヴィス(コビー)、 ジェフ・ウォード(バギー)、マッキンリー・ベルチャー三世(アーロン)、セレステ・ルーツ(カヤ)、エイダン・スコット(ヘルメッポ)、ラングレー・カークウッド(モーガン)、ピーター・ガジオット(シャンクス)、 マイケル・ドーマン(ゴールド・ロジャー)、イリア・アイソレリス・ポーリーノ(アルビダ)、スティーヴン・ウォード(ミホーク)、アレクサンダー・マニアティス(クラハドール)、クレイグ・フェアブラス(ゼフ)、チオマ・ウメアラ(ノジコ)
©尾田栄一郎/集英社

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