映画館で笑う、話す、スマホなどどこまで許される? “集中力のない大人”が増加した背景も

映画館でのマナー違反の境界線を考える

近年は「大人の集中力」も考えないといけない時代に

 ところがやっかいなことに近年は、大人の集中力も考えなければならない時代に突入してしまった。

 TikTokやYouTubeのショート動画に慣れてしまっていることで、集中力が短時間しかもたない大人が多いという社会問題とリンクする部分がある。そしてそれは、倍速再生が普及してきた背景とも一致してきて、マナーが守れないという問題の裏には、深刻な社会問題が根底にあるとも考えられている。

 すでにNetflixやAmazonなどが配信用として制作している映画やドラマの一部では、スマホや他事をしながら観ることを考慮して、どこから観てもおもしろく感じられるように山場を小分けにするなど制作側が忖度する事態にもなっている。

 “鑑賞マナー”というものはあやふやな部分があるし、場合によっては笑い声や話し声はだめでも子どもの騒ぐ声はいいのかという矛盾が発生してくる。そういった感情とリンクする部分は今後も議論がされていくだろう。だが、携帯などによる迷惑行為に関しては意識を変えるだけですぐになくすことができるのだから、そこはある程度の罰則が必要なのかもしれない……。

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