『らんまん』宮﨑あおいのサプライズ登場にも期待 朝ドラ“語り役”の出演を振り返る
直近でいえば、『ちむどんどん』(NHK総合)で語りを務めたジョン・カビラが、ヒロイン・暢子(黒島結菜)の沖縄料理店に客として来店。サプライズはそれだけではなく、実父で元アナウンサーの川平朝清や娘が相席した客に扮しており、まさかの親子三代での共演が視聴者を驚かせた。
ジョン・カビラが『ちむどんどん』に来店 『なつぞら』『カムカム』朝ドラの語りが担う役割
破茶滅茶で賑やかな展開満載の『ちむどんどん』(NHK総合)だが、その中でも変わらないのは作品との距離感を一定に保ちつつ温かく見守…
『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)では、語りの城田優が最終話でサプライズ登場。彼が演じたのは、3代目ヒロイン・ひなた(川栄李奈)と一緒にラジオ英会話で講師を務めるウィリアム・ローレンスだ。実はこのウィリアムは、ひなたが子供の頃に京都の映画村で出会い、一目惚れした初恋の相手・ビリーであることも明らかとなる。ひなたは作中で結婚も出産もしなかったが、この先もしかしたらウィリアムとひなたが結ばれるかもしれないという余韻を残して物語は幕を閉じた。
『エール』(NHK総合)でナレーションを務めたのは、声優の津田健次郎。“イケボ”と称される渋くて艶やかな美声に毎朝癒されていたという人も多いだろう。そんな彼は主人公・裕一(窪田正孝)の親友である久志(山崎育三郎)のマージャン仲間の犬井を演じた。当時、まだ津田の顔を知らなかった視聴者もその特徴的な声でピンと来たのではないか。出演シーンはわずかであったが、自然な演技で物語に入り込み、俳優としての実力を見せつけた。以降、津田は『あなたのブツが、ここに』(NHK総合)や『ラストマンー全盲の捜査官ー』(TBS系)などの連ドラで重要な役を務めることとなる。
こうした事例からも、宮﨑が本編に登場する可能性は非常に高い。果たしてどんな役になるかだが、一つのイメージとして浮かぶのは彼女が日本中の植物を載せた万太郎の図鑑を子供に読み聞かせる光景だ。万太郎の冒険記でもあるその図鑑が親から子へと後世に受け継がれていく。「たとえ、作者が亡くなったとしても完結した物語は消えない」という寿恵子(浜辺美波)の言葉がそこで回収されるのではないだろうか。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK