井川遥の“2つの顔”が味わえる『田鎖ブラザーズ』 情報屋・晴子が事件の鍵を握る存在に

井川遥の“2つの顔”が味わえる『田鎖』

 岡田将生と染谷将太が兄弟役でW主演を務めるTBS系金曜ドラマ『田鎖ブラザーズ』。本作は、刑事と検視官の2人がさまざまな事件を解決しつつ、時効を迎えてしまった自分たちの両親殺害事件の真実を追求していくミステリーだ。

 家族であり、親友であり、時には夫婦のような強い絆を見せる男兄弟2人の関係性が見どころのひとつだが、そんな彼らの“姉”とも言える足利晴子を演じているのが井川遥である。

 晴子は、田鎖の両親が殺される直前に、田鎖家の前で切りつけられた過去を持つ女性だ。犯人の姿を唯一目撃した人物だが、周囲が暗く、犯人はフードをかぶってマスクをしていたため顔はよく覚えていないという。

 “田鎖ブラザーズ”とは事件後に知り合い、それ以降、彼らを弟のように気にかけていた。だが事件の時効が成立した際、「顔を合わせれば必ず事件の話をしてしまう。いい加減前に進んでほしかったの」と言い残し、街を出てしまう。3年前に戻ってきてからは質屋を経営しているが、元新聞記者という人脈を活かし、真(岡田将生)から依頼された事件に関わる入手困難な情報を収集し提供する“情報屋”としての顔もあわせ持っている。

 〈ウィスキーが お好きでしょ〉という歌詞が耳に残る名曲をBGMに、ミステリアスな雰囲気の「バーのママ」役でテレビCMのイメージキャラクターを約11年間務めた井川。当時の凛として儚い様子は“みんなのマドンナ感”を漂わせていたが、年齢を重ねた現在、そこへ包容力が加わりさらに魅力的になっている。本作は、そんな井川の「姉御」と「ミステリアス」という2つの顔を堪能できる作品だ。

 ギャンブル好きで金に困りがちな真は、晴子の質屋をよく利用しており、その“ダメ男ぶり”に晴子も呆れ顔だ。さらに、突然仕事モードになって情報を欲しがる真の強引さにも慣れているようで、いつも2人は軽口を叩き合っている。このときの晴子は真の“姉御”らしく、非常に頼れる存在だ。

 一方、弟の稔(染谷将太)とは、3年前に戻ってきてから会っていなかったようだ。しかし第3話で、真が兄弟の行きつけの町中華「もっちゃん」に晴子を連れて行ったことから久しぶりに再会を果たす。

 稔は「俺はずっと晴ちゃんに会いたかった」と本音を吐露した。検視官でありながら真よりも階級が上で、事実を基に重要なことによく気がつく“できた弟”である稔が、一瞬だけ子どもに戻ったかのような幼さとかわいらしさを見せた瞬間だった。その後も差し入れをするなど優しいところを見せる稔にとって、晴子は“姉”であると同時に憧れの存在なのだろう。

 また、回を重ねるごとに晴子の“怪しさ”も増している。情報屋として優秀すぎる彼女は、第4話で「盗まれた金塊を受け取るような一線を越えている質屋を教えて欲しい」と依頼してきた真に対し、電話である質屋を教えるのだが、そのときは明らかに怪しい輩たちと麻雀の真っ最中だった。彼女がしっかり裏ルートとつながっていることが判明したシーンだ。

 考えてみれば、元新聞記者であることから、自身も襲われた田鎖一家殺害事件の関係者でノンフィクション作家として活動した津田(飯尾和樹)のことを知っていたとしても不思議ではなく、事件を担当した小池警部補(岸谷五朗)とも繋がりがあるかも知れない。そもそも、どうして3年前にふらりと街へ戻ってきたのか。晴子自身についても、まだまだ深い謎が隠されている予感がする。

 真のバディでもある詩織(中条あやみ)とも息が合いそうな晴子は、これからさらに“田鎖ブラザーズ”と深く関わっていくことになるだろう。31年前の事件の真相を追っていく上で重要な鍵を握っていそうな彼女の動向から、今後も目が離せない。

■放送情報
金曜ドラマ『田鎖ブラザーズ』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:岡田将生、染谷将太、中条あやみ、宮近海斗、和田正人、飯尾和樹(ずん)、長江英和、山中崇、仙道敦子、井川遥、岸谷五朗
脚本:渡辺啓
音楽:富貴晴美
主題歌:森山直太朗「愛々」(ユニバーサル ミュージック)
演出:山本剛義、坂上卓哉、川口結
プロデュース:新井順子
撮影監督:宗賢次郎
編成:高柳健人、吉藤芽衣
製作:TBSスパークル、TBS
©TBSスパークル/TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/TAGUSARI_bros/
公式X(旧Twitter):@tagusari_tbs
公式Instagram:tagusari_tbs
公式TikTok:@tagusari_tbs

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