『風、薫る』バーンズ役のエマ・ハワードって何者? 朝ドラお馴染みの“厳しい教師”を体現

NHK連続テレビ小説『風、薫る』は6週目となり、ダブル主人公である一ノ瀬りん(見上愛)と大谷直美(上坂樹里)は、一期生として梅岡女学校附属看護婦養成所へ入学することとなった。看護婦養成所の同級生は他に5人おり、医師の娘・玉田多江(生田絵梨花)や女学校から編入してきたお嬢様・東雲ゆき(中井友望)など、個性的な面々が集まっている。最初はギスギスしていたが、青森出身の明るい田舎娘・工藤トメ(原嶋凛)が実家から送られたりんごを配ったことを機に、仲間意識を強めていく。
こうして生徒たちは打ち解け合うが、学校の準備はまだ整っていないようで、看護を教えてくれる肝心の教師が不在だ。ナイチンゲールの精神を持ったトレインドナースがスコットランドからやってくるというが、その姿はなく、ただ英語の教科書が送られてきただけだった。生徒たちは、その最終章にある「What is nursing?(看護とは何か)」を翻訳するという宿題をこなしながら、先生を待つ日々を過ごしていた。

そんなある日、炊事場で「(先生が来たら)アップルパイを作ってくれるかもね」などと皆で軽口をたたいていると、ついにその教師が到着する。名前はマーガレット・バーンズ(エマ・ハワード)。ブロンドに碧眼の白人女性で、襟の詰まった黒いドレス、白い襟とカフス、きっちりと結い上げた髪にヘアバンドと、写真で見るナイチンゲールに近い出で立ちをしている。アニメ『ハイジ』のロッテンマイヤーさんや、『赤毛のアン』のマリラを思い浮かべた視聴者もいるかもしれない。凛としたその姿から、清潔で高潔、正義感にあふれた厳しい教師であることが伝わってきた。
バーンズはいきなり英語で生徒たちに話しかける。直美が通訳を買って出るが、なぜか誰も紹介しなくても、学生一人ひとりの名前と顔をきっちりと当ててみせる。「あなたたちのことは聞いています(英語)」というのだが、顔を見ただけでなぜわかったのだろうか。そういえば、先の宿題「What is nursing?」の答えは「observe(観察)すること」だった。きっとバーンズは、観察によって人物を特定したのだろう。本物のナースの登場に、生徒たちも観ているこちらも、ピリッと背筋が伸びるような場面だった。

登場した瞬間に人柄や職業柄までを見事に表現してみせたこの俳優が、どんな人なのか気になって調べてみた。所属事務所の紹介によると、「イギリス・ロンドン出身。ロンドン・マウントビュー演劇学校にて学び、チチェスター・フェスティバル劇場で開幕したライオネルバートミュージカルの主演に抜擢される。その後ロンドンのウエスト・エンドで様々な舞台に出演。エディンバラ・フェスティバルでのパフォーマンスも多数、TVドラマにも出演した。現在は日本に在住し、アクトレス、ナレーターとしてテレビやTVCMなど様々なシーンで活躍中」(※1)とある。NHKワールド『Japanology Plus』『Science Zero』『Professionals』などのナレーション、NHK『英語であそぼ』などへの出演もあり、英語番組に馴染みがある人は、その声に聞き覚えがあるかもしれない。




















