寺田心は『らんまん』に新たな光をもたらす存在に? 神木隆之介と多い共通点

『らんまん』寺田心は光をもたらす存在に? 

 神木隆之介が主演を務める朝ドラ『らんまん』(NHK総合)の新たな出演者として寺田心が登場。物語はあたたかな陽の光が降り注ぐ野山ではなく、暗い海の底を進んでいるところだ。何かと縁の深い神木と寺田の共演に、視聴者の誰もが期待せずにはいられないというものだろう。おそらく彼こそが、この作品に新たな光をもたらすに違いない。

 物語は早くも折り返しである。植物学の道を歩む主人公・槙野万太郎(神木隆之介)は、学者としての居場所を失い、さらには愛娘までも失い、とても辛く苦しい状況に立たされているところ。多くの視聴者がここ数話の物語の展開に胸を痛めてきたことだろう。いくら万太郎が飛び抜けた才能の持ち主だとはいえ、あんなにもすべての物事がトントン拍子で進んでいたのだ。その落差はあまりにも酷いものがあった。

 しかも、万太郎やその妻・寿恵子(浜辺美波)の物語と並行して、万太郎の実家であり名家である造り酒屋「峰屋」の厳しい現状も描かれてきた。ロシアのマキシモヴィッチ博士も亡くなった。もはや頼れる大きな存在などありはしない。それでも、彼は植物学の道を歩むことを止めないのである。

 そんな万太郎が植物採集をしているところで出会うのが、寺田が演じる山元虎鉄だ。彼は高知の遍路宿「角屋」の息子。出演発表時の寺田本人のコメントには、「お遍路さんを通して、人とふれあい、豊かな自然により虎鉄もまた天真爛漫な子ではないのかなと思いました」とある。(※)

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 ひょっとすると虎鉄とは、かつての万太郎のような少年なのではないだろうか。万太郎は高知の大自然に囲まれた環境で好奇心いっぱいの少年期を過ごし、現在の植物学者としての基礎を築いた。もしも虎鉄がかつての万太郎のような少年ならば、傷ついたいまの万太郎が心を癒やし初心を取り戻すーーそんなことに繋がるかもしれない。果たして、演じる寺田はどのような虎鉄像を立ち上げるのだろうか。

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