若村麻由美、鈴木京香から受け継いだ『この素晴らしき世界』は「本当に素晴らしい挑戦」

若村麻由美が語るドラマと鈴木京香への思い

 7月20日より放送がスタートしたフジテレビ系木10ドラマ『この素晴らしき世界』。本作は、普段はスーパーマーケットでパートをしている主婦・浜岡妙子が、ひょんなことから大女優・若菜絹代になりすまし生活を送る姿をコミカルに描いたオリジナルストーリーだ。

 そんな本作で、浜岡妙子と若菜絹代の1人2役を演じる若村麻由美にインタビュー。今回が、20年ぶりのフジテレビ連ドラ主演となる若村は、コメディドラマに出演するのは念願だったそうで「素晴らしい挑戦をさせてもらっています」と笑顔で話す。作品の魅力や、1人2役を演じて感じたことなどについて、話を聞いた。

1人2役を演じて「人との距離感」を学んだ

――本作は、オリジナルストーリーのコメディとお伺いしています。作品の魅力を教えてください。

若村麻由美(以下、若村):お子さんから、おじいちゃんおばあちゃんまですべての方に観ていただける作品だと思います。純粋にドラマだけを楽しんでいただくというポイントでもおもしろい作品ですし、「今のままでいいのかな」と考えている方に観ていただけると、楽しい刺激が訪れるのではないかなと思います。

――台本を読んで、若村さんがおもしろいと思ったポイントを教えてください。

若村:“あるある”が詰め込まれているところですかね。特に芸能界の裏側の部分。どうやって作っているのか、どんな人たちがどのような大変な思いをしているのかみたいな部分は、おもしろがりながら観ていただけると思います。

――視聴者が観てもわかる“芸能界あるある”なのでしょうか?

若村:今回の場合、私が演じる妙子はごく普通の主婦で、芸能界の普通を全く知りません。そこにぶつかったときの驚きや疑問に対する反応に、共感できるのではないかと思います。

――普通の主婦・浜岡妙子、大女優・若菜絹代、1人で2役を演じられていますが、切り替えはどのようにしているのですか?

若村:私の中では、浜岡妙子が軸となっています。妙子でいるときは、やはり家の中での出来事が中心なこともあって、夫役を演じるマキタスポーツさんの力がすごく重要なのですが、マキタさんは「ああ、こういう旦那さんを持っている奥さんなんだ、大変だな」ってリアルに思わせてくれるので、すごく感謝しています。その一方、若菜絹代はミステリアスなキャラクター。ただ、台本を読んでいるとミステリアスと言われている一方、ただただマイペースなのかなという印象を受けています。まだ若菜絹代としてのシーンは撮影に入ったばかりなので、演じるのが楽しみです。

――会見時には、1人2役と言いながら“若菜絹代になりすます浜岡妙子”というもう1人のキャラクターを演じていて、1人3役なのかもしれないとおっしゃっていましたね。

若村:そうなんですよ。“若菜絹代になりすます浜岡妙子”を演じるときは、全く気持ちが違います。もともと知らない世界だった芸能界にカルチャーショックを受けながらも、前向きになりすます感じです。ただ、扮装はしているんだけれども、普通の主婦である妙子が頑張っているというイメージなので、あまり演じ分けている感覚はありません。妙子がベースにあるなと。

――なるほど。1つの作品で役柄を演じ分ける中で感じたことはありますか?

若村:シチュエーションや相手役の方とセリフを交わす中で、声のトーンとか、役の重心みたいなものが決まってくる。自然と姿勢も変わってくるし、歩き方も変わってくるなと思っています。そう考えるとやっぱり人間って、人に対してどう見せたいか、人との距離感で人物が出来ていくんだなと改めて気づかせてもらいました。それから妙子を演じていると、世のお母さんたちがどんな思いで家族を支えているのかしみじみ感じます。家族の安心を当たり前のように支えているなって。世の中のお母さんに対して「いつもありがとう」と改めて思いました。

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