『らんまん』浜辺美波を救った牧瀬里穂の金言 万太郎と寿恵子は無事に再会できるのか
まつは寿恵子に幸せになってほしいと願っている。それが単に良い家に嫁ぐことや、裕福な暮らしをすることに結びつくのではなくて、主体性を持って生きることにつながっているのは、まつ自身の経験が反映されているのだろう。男女を問わず、私たちはとかく他人や自身の感情に流されがちだから、まつの言葉は胸に響いた。
そこからは、研究室を訪ねた寿恵子と万太郎のニアミスがあり、視点を変えて印刷所の万太郎が映し出される。学会誌の編集と印刷所の手伝いに奮闘する万太郎は主人公オーラが漂っていて、辛いはずの下働きも努力と工夫で発見と鍛錬の時間に変えてしまう。その姿を目にした絵師の岩下(河井克夫)は、昔描いた絵を見るかと尋ねた。
万太郎が印刷所で働くのは学会誌を発行するためで、学会誌を作るのは植物図鑑を完成させる布石であり、そのアイデアをくれたのは寿恵子だった。第45話でまつに宣言したように、日本に植物学を確立し、寿恵子を迎えに来るために万太郎は全力で走っている。万太郎の気持ちはまったくぶれていないし、寿恵子の思いも日増しに強くなっている。なのになぜだろう、この不吉な予感は。このまま会えなくなってしまうのではないかという不安をぬぐい去ることができない。夏の夜空に輝く織姫と彦星のように、万太郎と寿恵子が再会できることを願わずにいられない。
■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK