『らんまん』浜辺美波が見せる“本当の強さ” 寿恵子の父の死の真相が明らかに
まつ(牧瀬里穂)が寿恵子の舞踏会参加を反対する理由に父親の死が関係していることは以前から匂わされていたが、ついにその真相が明らかに。高藤が調べたところによると寿恵子の父はもともと彦根藩の家臣であったが、幕末には陸軍に入り新政府軍と戦った(のちに彦根藩は新政府に帰順する)という。その際、彼は陸軍が推し進める、慣れないフランス式の乗馬で命を落とした。言ってみれば、西洋のやり方が愛する人の死を招いたわけである。だが、寿恵子はそこに対して恨みは一切抱いていなかった。
自分にたくさんの冒険物語を読み聞かせてくれた父は「きっと西洋のやり方に挑もうとしたのだ」と高藤に語る寿恵子。そのまっすぐな瞳はますます高藤の心を掴み、彼は寿恵子に舞踏練習会の講師を務めるクララ(アナンダ・ジェイコブズ)を紹介する。自分のためにドレスを仕立ててくれようとするクララに寿恵子は戸惑いを隠せない。しかし、彼女のダンスでいかにドレスが踊りやすいかを知り、寿恵子は帯を解く。ただ闇雲に西洋のやり方を真似るのではない。そこにある意味を理解した上で、必要とあらば勇気を持って取り入れる。なるほど、見かけだけではない日本の強さを手に入れようとする高藤が寿恵子を気にいるわけだ。
欧米諸国に追いつけ起こせのムードが漂っていたこの時代。富国強兵を推し進める政府の重要な財源となっていたのが酒税だ。その結果、増税に次ぐ増税で負担を強いられた酒蔵は次々と姿を消していくこととなる。万太郎の実家である峰屋もどうやら例外ではなさそうだ。西洋のやり方に全て倣えば上手くいくとは限らない。もちろん見習うべきところはあれど、日本には日本のやり方があるのではないかと全く違うステージでオリジナリティを追求する万太郎と高藤。その中心に寿恵子がいる。二人はきっと強力なライバル関係となるだろう。
『らんまん』伊礼彼方が放つ重厚な存在感 万太郎と寿恵子の関係にどんな影響を与える?
主人公の万太郎(神木隆之介)にとって、寿恵子(浜辺美波)を巡ってある意味ライバルになるかもしれない存在が現れた『らんまん』(NH…
■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK