『わたしのお嫁くん』高杉真宙が“女性的な”悩みに向き合う　波瑠はモテすぎて波乱？

　しかし、そこでもナイスアシストをしたのは古賀の一言だった。

　「彼氏として頼りないんですかね」とこぼす山本に「頼られるのを待っとるだけの人には誰も頼らんばい」と核心を突いた一言を放つ。そして山本はその言葉に背中を押され、懇親会には参加せずに帰宅することを選んだ。

　懇親会に参加しない代わりに、日頃の業務で成果を出してまた来年も出張メンバーに選ばれるように頑張りたいという山本は、仕事と家庭の両立について悩みながらも上手く折り合いをつけた。このあたり、現実的には男性よりも女性の方が迫られ続けている苦労に山本がぶち当たるという形で男女逆転で描かれていた。

　しかし、これだけたくさんの人が突然穂香のお見舞いに訪れても、両親が抜き打ちでやって来ても対応できるのも、家事能力が抜群に高く、いつも家を綺麗に保ってくれている山本のおかげだとつくづく思わされる。以前の穂香の足の踏み場のない家では、会社の人の突然の来訪を到底受け入れられなかっただろう。

　さて、今の今まで穂香への気持ちが掴み切れなかった古賀がここに来て何やら動きを見せ始めた。山本からの告白で2人が付き合ったと知るなり、「そろそろ俺も頑張らんといかんばい」と意味深なことを穂香に伝える。

　古賀からのアプローチも開始となれば流石に四方八方から穂香への矢印が集中し過ぎており、現時点で描かれている周囲の恋愛事情の相手が全て穂香ということにはなる。ただ、いわゆる“悪役”が登場せず、皆一生懸命に不器用な人たちで安心して見守ることのできる本作ゆえ、最終話に近づく中で古賀がどんなスパイスになるのか楽しみだ。

■放送情報
『わたしのお嫁くん』
フジテレビ系にて、毎週水曜22:00～22:54放送
出演：波瑠、高杉真宙、前田拳太郎、仁村紗和、ヒコロヒー、竹財輝之助、古川雄大、中村蒼ほか
原作：柴なつみ『わたしのお嫁くん』（講談社『Kiss』連載）
脚本：橋本夏
音楽：橋本由香利
プロデュース：中野利幸（フジテレビ）
プロデューサー：芳川茜（共同テレビ）、山崎淳子（共同テレビ）
演出：紙谷楓（共同テレビ）、城宝秀則（共同テレビ）、水戸祐介（フジテレビ）
制作協力：共同テレビ
制作・著作：フジテレビ
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