最高の鈴木亮平と会える! 劇場版『TOKYO MER』はSixTONES ジェシー&杏にも注目
劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』は、これまでドラマ版を観てきた人はもちろん、初めて『TOKYO MER』を観る人も確実に満足できる作品だ。公開から3日間で50万人以上を動員し、好調なスタートを切った劇場版『TOKYO MER』は、約2時間の枠内に可能な限りのスペクタルと感動をつぎ込んでおり、最後まで私たちを飽きさせない。ここでは、本作の見どころと注目ポイントを挙げたい。
TOKYO MERは都知事直轄の救命医療チームである。チーフドクターの喜多見幸太(鈴木亮平)が率いるチームは事故や災害現場に急行する。何のため? そこにある命を救うためだ。全11話の連続ドラマでは、東京を舞台にオペ室を備えたERカー「T01」で現場に駆け付け、負傷者の救護・治療にあたる姿が描かれた。医療従事者でありながら、時に自らの命を危険にさらして「死者ゼロ」を達成する姿に多くの視聴者が胸を熱くした。
連ドラ終了後もストーリーは続いており、劇場版ではメンバーのその後が映し出される。最愛の妹・涼香(佐藤栞里)を失った喜多見は、仲間の支えを得て立ち直り、元妻の千晶(仲里依紗)と結ばれて夫婦となった。喜多見を右腕として支えてきた音羽(賀来賢人)は厚労省に復帰し、統括官としてMER普及を推進。セカンドドクターには比奈(中条あやみ)が昇格した。この間の経緯はスペシャルドラマ『TOKYO MER~隅田川ミッション~』(TBS系)に詳しい。
新顔も加わった。研修医の潮見(ジェシー)は比奈の後輩で、加入当初、メンバーの技術と経験に圧倒される。連ドラ第2話で比奈が悩んでいたのと同じ悩みに直面するのだが、命を救いたいという志も胸に秘めている。出会って間もない喜多見に感化されて筋トレを取り入れるなど、人なつこいキャラクターでフレッシュさをもたらした。
劇場版の注目ポイントの一つがライバルの存在だ。連続ドラマでは、新設間もないTOKYO MERを敵視する人々が登場した。千住(要潤)率いるレスキュー隊は、危険を顧みず災害現場に飛び込む喜多見と衝突するが、危機を乗り越える中でMERの使命を理解し、誰よりも頼れる相棒となった。ほかにも厚労省をはじめ国や大物政治家、法律・制度の壁がTOKYO MERの前に立ちはだかったが、映画で対峙するのは既存の組織と異なる成り立ちのチームだ。
厚労省が設置したYOKOHAMA MERを率いるのは、アメリカで最先端の医療技術を習得した鴨居友(杏)で、元町(古川雄大)たちメンバーも精鋭ぞろい。まさかの医療従事者、しかも同じMERがライバルということで、ただ助けるのではなく、どのように助けるか、また何のために助けるかが問われることになる。ライバルの存在は喜多見たちの関係にも影響を与える。YOKOHAMA MERの創設に尽力したのは音羽で、鴨居とは互いをよく知る仲……。ここから先は本編をご覧いただくとして、人命救助という縦糸にからむ横糸にも注目してほしい。
みなとみらい地区に立ち、横浜のシンボルであるランドマークタワー。何者かが起こした大規模火災によって、展望フロアに193人が取り残される。垂直にそびえ立つタワーは災害時に陸の孤島と化し、商業フロアとオフィスが入居する複合施設は甚大な被害を受ける。施設の全面協力の下、災害発生を想定して編まれたシナリオが、その場にいるような緊迫感を生み出した。