『Dr.チョコレート』坂口健太郎が口にした後悔 白山乃愛が失われた家族を取り戻す物語
医者になるのを諦めたことで父親に負い目を感じている野田(坂口健太郎)と、闇医者をしていることがバレて逮捕されるのではないかと心のどこかで感じている唯(白山乃愛)。5月6日に放送された『Dr.チョコレート』(日本テレビ系)第3話は、そんな2人が内面に抱えているものが“夢”(=寝ているときに見るほうだ)となって描写されるシーンから始まる。野田の見る夢は『キャリー』のラストシーンのようなホラータッチでなかなかの出オチではあったが、今回のエピソードのキーワードのひとつが“夢”(=こちらは将来なりたいものとかのほうだ)であり、異なるふたつの“夢”を掛けたということだろう。
出川(古川雄大)から、手首に入ったタトゥーを見せられた野田。しかしそれは、たまたま買ったタトゥーシールであったことが判明。奥泉(西野七瀬)と共にそのシールが売っていたという店を訪れた野田は、そこで“め組”という存在を知ることとなる。一方、お笑い(前田旺志郎)が前説を務める番組の観覧のためにテレビ局を訪れた、野田と出川以外の“チョコレートカンパニー”の面々。しかしその番組に出演する人気アイドルグループのメンバーが意識を失い倒れ込んでしまい、唯たちはテレビ局にあるものを使って緊急オペを決断するのである。
テレビ局――もちろんそれは汐留にある日本テレビだ――を舞台に、このドラマのエンディングテーマを歌っている「&TEAM」のメンバーがゲスト出演を果たし、HARUAがペイシェントになる。かつこれまでのように物語全体の本筋へとつながる急展開は控えめにし、同時にチョコレートカンパニーの面々のさまざまな一面を次々と見せていくことで、彼らの個性やキャラクター性が強化されていく。ある意味でこれは、第3話という比較的ドラマ前半でありながらも、ゴールデンウィークにあわせたスペシャルエピソードのような立ち位置ではなかろうか。
唯から子どもの頃の“夢”を訊かれ、医師になりたかったと言っていたうなぎ(斉藤由貴)は、緊急オペを行うために自分が医師であると関係者に話す。お笑いは前説でとことんスベりながらも、コンビの相方(葵揚)に芸人を続ける理由を語る。足湯(鈴木紗理奈)は第1話の際に披露していた瞬間記憶能力を発揮してファインプレーを見せ、ギルベルト(葵わかな)は推しアイドルを前にずっとキラキラ輝いている。そして残高(小沢征悦)はテレビ局で元妻(霧島れいか)に出くわし、10年ぶりに娘とも再会。さらにしっかりと麻酔薬を持ち歩いており、オペの現場に滑り込んでくるわけだ。