『らんまん』神木隆之介と松坂慶子の本音のぶつけ合い 佐久間由衣の“姉”としての叱責も

『らんまん』神木隆之介と松坂慶子の本音

 『らんまん』(NHK総合)第23話で、万太郎(神木隆之介)は佐川に戻る道中、厳しい取り調べを受けながらも万太郎をかばった逸馬(宮野真守)の姿を思い出させる花に出会う。その花の名前をタキ(松坂慶子)が知っていた。

「キツネノカミソリ。どういてそう呼ぶがかは知らん。けんど昔からそう呼んじょったね」

 タキは花の名前を知っていたことを「長う生きちゅうきのう。大したことじゃない」と話す。植物に精通している人が身近にいたことを知った万太郎は、「わし、おばあちゃんともっともっと話しよったらよかった」「草のこと、聞いたらよかった……」と呟いた。

 前話で警察官に啖呵を切る姿が話題を呼んだタキだが、物語冒頭では、キツネノカミソリに夢中な万太郎を、穏やかな笑みをたたえて見つめていた。タキの柔らかな眼差しから、植物に情熱を傾ける万太郎を思うタキの愛情が伝わってくる。

 万太郎と綾(佐久間由衣)はタキに自分たちが進みたい道について話した。その折、万太郎は勘当を願い出る。万太郎が植物学の道へ進みたいと胸中を打ち明けることをタキは察していたはずだが、まさか「勘当」を口にするとは思ってもみなかったようで、タキは目を丸くして驚いた。万太郎が「生まれてこん方がよかった」と口にしたときには思わず手が出る。万太郎の頬を叩いたタキの憤りと悲しみに満ちた目が切ない。戸を挟んで、万太郎の話を聞いていたタキは「『生まれてこん方がよかった』らあ、金輪際聞きとうない! わしが……わしらあが、どんだけ、おまんを……」と声を震わせる。その声色には万太郎への思いの丈が詰まっている。

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