2023.04.29 12:00

十味＆まるぴが考える、コミュニケーションの秘訣　“変わっている”ことも長所になる

文・取材＝田辺ユウキ、写真＝はぎひさこ

変わっていることを肯定できるようになった

――めざしは転校初日、人付き合いをする上でのマイルールを設けますよね。お2人は、他者とコミュニケーションをとるうえで意識することってありますか？

まるぴ：私はもともとOLをやっていたんですが、そこでコミュニケーション研修がありました。これを言っちゃうと「それに倣ってやっているのか」とツッコまれそうですけど（笑）、でも「人の目をまっすぐちゃんと見る」は今でも実践しています。自分の発言って、そのときの態度や仕草で受け取られ方が変わると思うんです。それは役を演じるときも同じで、目線、立ち姿が違うだけで台詞の意味合いが変化する。私生活でも今回の役でも、なにかをちゃんと伝えたいときは人の目をちゃんと見た方が良いんだなって。そういうことに気づいて「OLの研修がこんなときに役立つなんて」と思いました。だから、まっすぐ人の目を見て言葉を発することを心がけています。

十味：私は逆に人の目が見られないタイプ。目を見ると気まずさを感じないですか？　人と話すとき「どこを見たら良いんだろう」と困っちゃって、いつも人中を見ています（笑）。私はコミュニケーション能力がバッチバチに低いせいか、騙されやすいタイプでして……。だから物事を多角的に見るように気をつけています。信じ込んだらそれしか見えなくなっちゃうので。

――でも、タレントとしては騙されやすい方が得じゃないですか。たとえばドッキリでも良いリアクションができるでしょうし。

十味：そういえば『芸能人が本気で考えた！ドッキリGP』（フジテレビ系）に2回出演したのですが、いつも本気でびっくりしすぎて、知らない間に膝を怪我していました（苦笑）。家に帰ってお風呂に入ったら青タンができていて。

まるぴ：本気のリアクションがとれるから、それはそれですごく良いじゃないですか！

十味：騙されやすいところもそうなんですけど、私は小さいときから「変わっている」と言われ続けていました。自分では気づかないんですけど、「そう言われるから、なんでもうまくできる人になろう」といつも考えていました。だけどアイドル活動をしていると、そういう変わっているところもファンのみなさんが認めてくれることが多くて。宇宙人みたいな自分だけど、そういう部分を隠さないほうが人と楽しく接することができるのかなって。

まるぴ：でも確かに、私も変わっていると言われることがあるけど、無理に隠さなくて良いんじゃないかなって思うようになりました。

十味：#2i2のメンバーからも最初はしっかり者だと思われていたけど、今は「変だ！」って。私の人生、いろんな人に保護者になってもらっています。

まるぴ：でも十味さんはこの映画で主演を務めていて、きっと私たちよりもプレッシャーに感じることがあったはず。映画初主演にもかかわらず、私たちのことを引っ張ってくれて、十味さんがいたから頑張れたところもありました。だから私は頼れる存在だと感じています。いや、私も変なところがあるから十味さんの変わっているところに気づいていないだけかもしれないけど（笑）。

十味：まるぴが話すように撮影中はいろんなことに気を張り巡らせていて、シャキッとするようにしていました。そういう意味ではすごく緊張しながら役に臨んでいました。だからこそ、いつもとは違う自分の姿を楽しんでもらえると思います。

十味＆まるぴインタビュー撮り下ろしカット

■公開情報
『放課後アングラーライフ』
公開中
出演：十味（#2i2）、まるぴ、森ふた葉、平井珠生、宇野祥平、西村知美、カトウシンスケ、三遊亭遊子、藤田朋子、中山忍
監督・脚本：城定秀夫
原作：井上かえる『女子高生の放課後アングラーライフ』（KADOKAWA刊）
製作：菊池剛、栗原忠慶
企画：工藤大丈、金井隆治
エグゼクティブスーパーバイザー：井上伸一郎
プロデューサー：小林剛、宮内智史、久保和明
音楽：林魏堂
撮影：渡邊雅紀
照明：藤井隆二
録音：松島匡
主題歌：#ババババンビ「ミカンセイ」
制作プロダクション：レオーネ
配給：マーメイドフィルム
配給協力：コピアポア・フィルム
製作：KADOKAWA、ハピネットファントム・スタジオ
製作協力：ゼロイチファミリア
©2023「放課後アングラーライフ」製作委員会
公式サイト：anglerlife.jp
公式Twitter：@houkago_angura