三山凌輝、『生理のおじさんとその娘』で発揮する後輩力 『ハイロー』とは正反対の役柄に

三山凌輝が役者として発揮する“後輩力” 

 BE:FIRSTのメンバーであり、俳優としても活躍する三山凌輝。歌手活動をする以前から、『2.5次元ダンスライブ「ツキウタ。」ステージ』(2018年)や『DYNAMIC CHORD the STAGE』(2019年)などの舞台で演技経験を積んできた。

©2022「HiGH&LOW THE WORST X」製作委員会 ©髙橋ヒロシ(秋田書店) HI-AX

 2021年にBE:FIRSTのメンバーになって以降に出演した『HiGH&LOW THE WORST X』(2022年)の天下井公平役でさらに注目を浴びた。天下井は、このシリーズの主人公・花岡楓士雄(川村壱馬)たちの通う鬼邪高校の前に新たな敵として立ちはだかる瀬ノ門工業高校の最悪の男で、劇中では“悪役”とも言えるキャラクターではあるが、同じく瀬ノ門工業高校最強の男・須嵜亮(中本悠太)という幼なじみとの目に見えない深い絆が徐々に明らかになっていく過程を丁寧に演じたことで、ハイロー風に言うならば、「かえって」多くのファンの心を鷲掴みした。

三山凌輝、BE:FIRSTを背負って臨んだ『HiGH&LOW』で得たもの 「ひとつの突破口が見えた」

9月9日の公開から3日間で動員17万6550人、興行収入2億6870万円のロケットスタートを記録した映画『HiGH&LOW TH…

 2023年に入ってからは、『往生際の意味を知れ!』(MBS/TBS)や、『生理のおじさんとその娘』(NHK総合)に出演。

ドラマ「往生際の意味を知れ!」OP主題歌ver.予告

 『往生際の意味を知れ!』で三山は、元カノのことを7年も忘れられない“往生際の悪い主人公”の市松海路(青木柚)の大学時代の後輩の榊田正史を演じている。先輩思いの気のいい後輩で、いつも海路のジョギングにつきあったり、資料を探したりと、謎の多い登場人物が多い中にあって、率直な人物像が、観ているものをしばしほっとさせてくれる。

 3月24日にNHK総合で放送のドラマ『生理のおじさんとその娘』は、『往生際の意味を知れ!』とは正反対の作風の作品。本作の脚本を手がけたのは、『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系)、『恋せぬふたり』(NHK総合)や『君の花になる』(TBS系)、そして2024年前期のNHK連続テレビ小説『虎に翼』の執筆をすることも決定している吉田恵里香。

 原田泰造演じる、生理用品会社の広報・光橋幸男と、その高校生の娘の花(上坂樹里)の葛藤をコミカルに描いている。

 テレビで「生理のおじさん」として注目され、情報番組のコメンテーターとしても活躍している幸男は、家でも娘の生理用品の在庫管理をしたり、家族で観ているテレビドラマで同意のないキスシーンを見ると、「無理やりは絶対ダメ」と注意喚起をしたりする父親だ。

 三山は幸男の働く会社の部下で、野球部出身、いまだに語尾に「〇〇っす」とつけるようなキャラクターの橘正樹を演じている。語尾から学生時代の習慣が抜けていないことは伺えるが、生理の正しい知識を届けたいと思うあまりに、ときにアツくなりすぎる上司の幸男を見守り、ときに助け船を出したりもする、心強い後輩であった。

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