三山凌輝、『生理のおじさんとその娘』で発揮する後輩力 『ハイロー』とは正反対の役柄に

三山凌輝が役者として発揮する“後輩力” 

『生理のおじさんとその娘』写真提供=NHK

 ドラマでは、幸男がテレビ番組内で娘の生理周期を把握していることを発言。しかも今日が生理2日目とまで言ってしまって大炎上したことから、正樹は幸男のために謝罪動画を撮ることを提案する。

 『HiGH&LOW THE WORST X』で三山が演じた天下井は、制服をまとった学生役、しかも屈折した部分を大いに演じていたが、今回演じる正樹は単純でちょっと猪突猛進的なキャラクターなところは、『往生際の意味を知れ!』で演じたザ・後輩といった役ともつながる部分がある。また、そんな率直さが本作でも先輩の幸男を救うところもある。『HiGH&LOW THE WORST X』のインタビューや舞台挨拶、テレビ出演などを通じて広まった三山凌輝のキャラクターからすると、こうしたストレートな役もしっくりくる。

 また、ドラマの中では、幸男の息子の嵐(齋藤潤)がラップに夢中で、毎晩、公園で行われているサイファーを見に行っているという設定がある。その延長で、三山のアーティストとしての一面が演技に生かされる部分もあるので注目だ。

 『生理のおじさんとその娘』は、コミカルで軽快な雰囲気を貫きながら、生理に関する正しい知識を身に着け、生理に限らず、さまざまな偏見や無意識の差別を気づかせるための台詞も随所にあり、またそうした知識を身に着けることで、人々が健康に暮らせるようにという願いが感じられる作品でもあった。

 様々な作風の作品に出演を重ねる三山凌輝。今後、どのような役を演じていくのかが楽しみだ。

■放送情報
特集ドラマ『生理のおじさんとその娘』
NHK総合にて、3月24日(金)22:00~23:13放送
出演:原田泰造、上坂樹里、齋藤潤、三山凌輝、菊地凛子、堀部圭亮、山本未來、黒田大輔、まりあ、MANON、鷲尾真知子ほか
語り:麻生久美子
作:吉田恵里香
音楽:macaroom
制作統括:清水拓哉
演出:橋本万葉
プロデューサー:大越大士、石澤かおる
写真提供=NHK

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