『舞いあがれ!』クールで情熱的な刈谷先輩が再登場 高杉真宙の勢いが止まらない

『舞いあがれ!』高杉真宙の勢いが止まらない

 連続テレビ小説『舞いあがれ!』(NHK総合)のヒロイン・舞(福原遥)が、大学時代に所属していた人力飛行機サークル「なにわバードマン」の先輩・刈谷博文(高杉真宙)。舞が初めて空を飛んだ「スワン号」の設計を担当し、“なにわの天才”と呼ばれたロマンチストの刈谷は、同じくサークルに所属していた玉本(細川岳)と共に舞の会社「こんねくと」を訪れる。第25週は、ドローンを開発する会社を立ち上げた刈谷と玉本が、「空飛ぶクルマ」を完成させるために舞に協力を求めるが、飛行機への情熱を持ち続ける刈谷のロマンチストぶりは大学時代と全く変わっていないようだ。

 年を重ねつつ、心はいつまでも少年のような刈谷を好演している高杉。『舞いあがれ!』の人気キャラクターの一人となった刈谷が、第24週の最後に登場すると、視聴者は大いに盛り上がった。

 1996年生まれで、小学校6年生の時に女の子と間違われてスカウトされたというエピソードが有名な高杉は、中学2年生の時に福岡から上京。以降、舞台や映画、ドラマに次々と出演してきた。

 筆者が高杉を知るきっかけとなったのは、2012年の彼の初主演映画『カルテット!』だ。クラシックのカルテットを結成することで家族の絆を取り戻していくストーリーの本作で、高杉はバイオリニストの卵を演じていて、当時15歳だった彼の瑞々しい演技が強く印象に残った。

 2013年には、『仮面ライダー鎧武/ガイム』(テレビ朝日系)に出演。ダークサイドに落ちる複雑なキャラクターを演じ切り、演技力の高さを知らしめた。

 そして、2014年の映画『渇き。』では、金髪の編み込みで、たくさんのピアスを付け、タトゥーもある不良少年を演じているのを見て、『カルテット!』とのギャップの大きさに驚き、演じる役の幅の広さに感嘆した。

 その後、同じく2014年の映画『ぼんとリンちゃん』で、第36回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を、2017年の映画『散歩する侵略者』で、第72回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞。高杉の高い演技力は広く知られることとなった。

 歯科医療の現場を舞台に若者たちの成長を描いた、2018年の主演映画『笑顔の向こうに』は、第16回モナコ国際映画祭エンジェルピースアワード(最優秀作品賞)を受賞。本作で高杉は歯科技工士という珍しい役どころに挑戦しているが、細かい作業に没頭したり、苦悩したりする姿や、達成感を得た際に見せる笑顔は、『舞いあがれ!』の刈谷に共通するものを感じる。容姿端麗で、周囲から“王子”と呼ばれているキャラクターは、高杉にピッタリだと思った。

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