『ブラッシュアップライフ』は“帰る場所”を与え続けてくれた “希望”を感じさせるラストに
紆余曲折はあったものの、最終的にまた4人が仲良くなれたことが、いちばんのハッピーエンドだったと思う。今、もしもシール交換をしたら、なっちもみーぽんも遠慮しないだろう。きっと、「これがいい!」とレアシールを指差し、交渉を持ちかけてくるはずだ。親友と、ただの同級生の距離感のちがいを、シール交換を例に出して描いたバカリズム脚本には、本当に感銘を受けた。
「おばあちゃんになったら、一緒に住もうよ」
最終話では、その約束どおり、“超ハイテク老人ホーム”に住む4人の姿があった。新型コロナウイルスが流行してから、孤独を感じやすくなっている現代人にとって、“希望”を感じさせるラストだったように思う。結婚しなくても、子どもがいなくても、大事な存在をちゃんと大事にしていれば、楽しい老後が待っている。
ただ、それだけでなく、福ちゃん(染谷将太)のように夢を諦めた人も、結婚をして子どもを持った遥(志田未来)のような人も、河口さん(三浦透子)のように現状維持を求める人も、さまざまな生き方を肯定してくれるのが『ブラッシュアップライフ』の素敵なところ。
この3カ月間、まるで“地元”のように私たちを温かく包み込んでくれた北熊谷の仲間たち。もう会えないのは寂しいけれど、何度生まれ変わっても、あの4人はずっと一緒に笑い合っているような気がする。毎週日曜日の夜、“帰る場所”を与え続けてくれた作品に、最高の感謝を込めて。
■配信情報
日曜ドラマ『ブラッシュアップライフ』
TVerにて、第1話~第3話+第10話配信中
Huluにて、全話配信中&オリジナルストーリー独占配信中
出演:安藤サクラ、夏帆、木南晴夏、松坂桃李、染谷将太、黒木華、臼田あさ美、鈴木浩介、バカリズム
脚本:バカリズム
演出:水野格、狩山俊輔
プロデューサー:小田玲奈、榊原真由子、柴田裕基(AX-ON)、鈴木香織(AX-ON)
チーフプロデューサー:三上絵里子
企画協力:マセキ芸能社
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
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