『大病院占拠』次々と正体が明かされた3人の人物 菊池風磨の背後に映されたとある文字

『大病院占拠』正体が明かされた3人の人物

 背後から襲撃され、目を覚ましたら播磨(津田寛治)が銃殺されていた。何者かによって罪を着せられた三郎(櫻井翔)は、連行される途中でトイレに行かせてくれと言って逃走を図り、疑惑を晴らすために自らの手で真相を掴もうとする。なんだか『金田一少年の事件簿』の「金田一少年の殺人」のような流れから始まった、3月4日放送の『大病院占拠』(日本テレビ系)第8話。とはいえ物語も佳境に差し掛かり、これまでの謎が一気に判明。そろそろこのドラマの核心となるものが見え始めてきたのかもしれない。

 青鬼(菊池風磨)から播磨を殺したのが警察内部の人間であり、午前8時までにその真犯人を暴くよう言われた三郎。相模(白洲迅)や志摩(ぐんぴぃ)の助けを借りながら播磨が言っていた証拠の入ったSDカードを手に入れるため、界星堂病院に戻ることを決意する。一方、病院内のICUでは裕子(比嘉愛未)と由衣(明日海りお)が人質のなかにいる鬼の仲間を探そうとし、鬼たちは“例の場所”のある地下4階へとつながるエレベーターに向かうがパスワードがわからない。焦る鬼たちだったが、青鬼は「あの人に突き止めてもらうしかありませんね」とつぶやくのである。

 警察内部と人質のなかに、それぞれ鬼の仲間なる人物が存在する。しかし“P2計画”のことを口にした播磨を狙ったのは、鬼ではない別の誰か。つまり今回のエピソードの開始時点で、その正体が明かされるべき人物が3人いるということになる。播磨が残したSDカードを手に入れ、そこに記録されていた映像を見た三郎が向かったのは、県警本部の本部長室。かつて愛人との間に事件を起こした播磨は、それをもみ消してもらったことで備前(渡部篤郎)に弱みを握られ、強請られていたというのだ。

 1年前の“ホテル・オシマ”で3人の遺体を運び出した件も、備前の指示であったわけだ。この備前こそが“諸悪の根源”であり、鬼たちが配信でその罪を明るみに出したかった人物。よって三郎は、鬼たちが備前にたどり着けるように三郎の手助けをしてくれた人物が警察内部の鬼の仲間=紫鬼であることに勘付く。和泉(ソニン)の協力のもとあぶり出した紫鬼の正体は、やはり相模。そう考えると第4話の終盤でえみり(吉田帆乃華)を保護した後に不自然に路地裏をゆっくり歩いていたこと(ホテル・オシマの副支配人に自分を襲わせるため)、路上で倒れていたはずなのに第5話で三郎が駆けつけた時に建物内にいたことの合点がいく(通行人ではなく、三郎に発見してもらうためであろう)。

 それでもホテル・オシマで何があったのか、そもそもP2計画とは何かはまだ明かされておらず、それらは終盤に向かっていくなかで順を追って判明していくということだろう。少なくとも、人質側に潜んでいた鬼の仲間=安芸(呉城久美)が大隅(瓜生和成)の手帳から見つけ出したパスワードによって地下4階にたどり着き配信を始めた青鬼の背後にある扉には、“BIOHAZARD”の文字が見える。やはり感染症がらみの何かが、この病院の“罪”というわけか。

■放送情報
『大病院占拠』
日本テレビ系にて、毎週土曜22:00~放送
出演:櫻井翔、比嘉愛未、ソニン、白洲迅、宮本茉由、ぐんぴぃ(春とヒコーキ)、平山浩行、津田寛治、稲葉友、阪田マサノブ、笠原秀幸、筒井真理子、渡部篤郎、菊池風磨(Sexy Zone)、忍成修吾、真飛聖、柏原収史、ベッキー、水橋研二、浅川梨奈、森田甘路、大水洋介(ラバーガール)、村上淳
脚本:福田哲平、蓼内健太
演出:大谷太郎、茂山佳則(AX-ON)、西村了(AX-ON)
チーフプロデューサー:田中宏史
プロデューサー:尾上貴洋
音楽:ゲイリー芦屋
主題歌:Snow Man 「W」(MENT RECORDING)
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/dbs/
公式Twitter:@dbs_ntv
公式Instagram:@daibyoinsenkyo_ntv

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