『イルタ・スキャンダル』晴れてチヨルとヘンソンが結ばれる 鉄球事件の犯人も明らかに

『イルタ・スキャンダル』チヨルの思いが成就

 その頃、ソンジェの兄イ・ヒジェ(キム・テジョン)は連続殺人事件の容疑者として警察に捕まってしまう。ヒジェは犯人でなく目撃者である。それなのに母親であり弁護士のチャン・ソジン(チャン・ヨンナム)は、息子が犯人であるのを前提にかばう弁論を開始。なぜ本人の話を聞こうとしないのだろう。ヘンソンがヘイにしたように、ヘイがソンジェにしたように、ソジンがするべきはヒジェを抱きしめてあげることだったのではないだろうか。親が信じてあげなければ、子は誰に頼ればいいのだろう。ヒジェが苦しみを一人で抱えてここまで来てしまった理由が浮き彫りにされた。

 晴れてチヨルとヘンソンが結ばれ、ロマンスが順調になればなるほど黒い影がちらつき始める。信じたくなくて何度も否定したくなったが、チヨルが自殺した女子生徒チョン・スヒョン(イ・ドヘ)にあげた万年筆や同級生に“チョン・ソンヒョン”と呼ばれたのが決定打となり、チ・ドンヒ(シン・ジェハ)室長は恐らくスヒョンの弟であり、鉄球事件の犯人であるのは確定した。ヘンソンを攻撃するのは自分のポジションを奪われた嫉妬心だとも思えたが、チヨルがスヒョンを思い出さなくなったことに怒りをおぼえたようにも見えた。チ室長が時々、「まだ女子生徒の夢を見るんですか」とチヨルに聞いていたのは、自分の姉を覚えていることが慰めとなり、忘れてほしくない思いがあったから。それがチヨルを邪魔する者ではなく、姉の存在を奪う者に標的が変わってしまったのではないだろうか。次回から明かされるであろう事実に心の準備をしておきたい。

 そしてまた最悪の事態が起きてしまう。スヒョンが追い詰められ、チヨルのトラウマの原因となった試験問題の流失事件だ。ソジンは教務部長から入手した試験問題をソンジェに渡し、何も知らないソンジェは良かれと思いヘイに貸してしまった。身勝手な大人のせいで傷つく子どもたちの姿はもう見たくはない。しかし、本作はイルタ講師と惣菜店の社長のロマンティックコメディであることを忘れてはならない。最後は全員の笑顔を見られると信じて一緒に突き進んでいきたい。

■配信情報
『イルタ・スキャンダル 〜恋は特訓コースで〜』
Netflixにて独占配信中
(写真はtvN公式サイトより)

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