柳楽優弥、2023年は「自分が出る作品をいい作品にしたい」 『ガンニバル』で変化した意識

柳楽優弥、『ガンニバル』を経ての変化

世界への“風通し”をよくするために

――ご自身とリンクする部分や通じる部分はありましたか?

柳楽:通じないことの方が多いです。ただ警察官は初めての役柄だったんですが、変わった設定よりはイメージしやすかったです。後藤家や村の人たちに対して受け身が多いので、やられたことにリアクションすることが多く、嫌でもリアクションする状況になりました。

――今作で改めて意識したこと、変わってきたこともありそうですね。

柳楽:それはすごく感じますね。普通の民放ドラマのような「フォージャパン」じゃなくて、「トゥワールド」と言いますか。日本の視聴者のためだけに作られた作品じゃないんですよね。いろんな国の方が観てくださっているのだなということを、よりダイレクトに感じる機会があるというのが、今までとの違いだと思います。僕は日本向けのドラマが好きで、それを観て育ってきているから、どっちがいいとか悪いとかではなくて。先陣をきって風を送り込んでいるんだなという感じがします。

――2022年12月にシンガポールで開催されたディズニー・コンテンツ・ショーケース2022では、「世界に行きたい気持ちが強くなった」とお話されていましたが、今後の俳優としての展望はありますか?

柳楽:やっぱり、世界で観られる作品に出たいなと思います。それは「海外の作品に出たい」というような極端な話ではなく、日本のいい作品にも出たい。「こんなふうに出れるんだ、ジャパニーズアクター」というように、風通しをよくしたいなと。難しいことを目指して頑張りたいですね。

――この2023年という1年はどんな年にしたいですか?

柳楽:2022年は、作品に出続けることの大切さというよりは、量より質の時代だということを実感した1年でした。要するに「休みなさい」ということなのですが(笑)。休みがプラスになるバランスがあると思うので、出演を続けて勢いがつくという時代から、どんどん変わってきているのかなという気がするんです。なので、2023年は自分が出る作品をいい作品にしたい。時代が変わっている空気があるし、もちろん映像業界も変わっているので、そういう部分でまた新しいリズムを見つけられるといいなと思います。

ヴィレッジサイコスリラー『ガンニバル』特集

その秘密に触れたとき、平穏な日常に狂気が忍び込む。 この村に、喰われる――。 美しい村には、ある噂がある——この村では人が喰…

■配信情報
『ガンニバル』
ディズニープラス「スター」にて独占配信中
出演:柳楽優弥、笠松将、吉岡里帆、高杉真宙、北香那、杉田雷麟、志水心音、中村祐太郎、吉原光夫、六角精児、酒向芳、中村梅雀、倍賞美津子
原作:『ガンニバル』二宮正明(日本文芸社刊)
監督:片山慎三、川井隼人
脚本:大江崇允
プロデューサー:山本晃久、岩倉達哉
©2023 Disney

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる