田中圭の“魅せる指揮”が心を奪う 『リバーサルオーケストラ』で輝くセンスとカリスマ性

田中圭の“魅せる指揮”で輝くカリスマ性

 オケの話が中心というのもあって、演奏シーンが要所にある本作だが、これはただの演奏ではない。初音をはじめ、団員の心の傷や不安、悩みを解消する要素も含まれている。

 過去にトラウマがあり、舞台に立つつもりがなかった初音が、強引にヴァイオリンを持たされ、玉響と演奏した第1話。「勢いで押し切った感じでしたけど……」という彼女に、朝陽は「でも楽しかったって顔してますよ」と本音を見透かしたような言葉を返す。

 第2話では、遅刻魔のフルート首席・庄司蒼(坂東龍汰)に単独で演奏させた朝陽は「目を覚ましてから練習に参加してください」と叱責。その後、彼の母親から金銭面での事情を聞いた朝陽は、蒼の両親を練習場に招待。全員で演奏後、すべてを吹っ切った蒼に「やっと、目が覚めましたね」と声をかけた。

 きわめつきは第3話だ。逃げ出しそうになりながらも久しぶりのステージに立った初音に、朝陽は舞台上で握手を求め「おかえり」と声をかけた。演奏後には、“今まで見せてこなかった笑顔”で拍手をし、メンバー全員を讃えた……こうして最後に必ず見せる朝陽のふとした一言や表情にゾッコンポイントが詰まっているのだ。

 上述したようなドラマの展開やキャラクターの描き方はもちろん、「音楽エンターテインメント」としても魅力的な『リバーサルオーケストラ』。今後もツンデレ朝陽の“何度も観たくなる指揮”と、玉響の生き生きした演奏を武器に「ドラマの可能性」を広げ続けていく。

■放送情報
『リバーサルオーケストラ』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜放送
出演:門脇麦、田中圭、瀧内公美、坂東龍汰、濱田マリ、平田満、前野朋哉、行平あい佳、ロイック・ガルニエ、岡部たかし、永山絢斗、恒松祐里、津田健次郎、原日出子、生瀬勝久
脚本:清水友佳子
演出:猪股隆一、小室直子、鈴木勇馬
チーフプロデューサー:三上絵里子
プロデューサー:鈴間広枝、松山雅則
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/reveorche/
公式Twitter:@reveorche_ntv
公式Instagram:@reveorche_ntv

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