『イルタ・スキャンダル』チョン・ドヨンが不正と戦う 私教育の被害者は子供たち?
チヨルはこの不正をどうにかしようと水面下で動いていたが、現状を変えられなかったことに苦しむ。担当医の言う通り、真っ直ぐな性格だから余計に自分を責めてしまっていた。誰よりも生徒を第一に考えているからこそ、自分を許せず自分に怒っているのだ。過去のトラウマから抜け出せないのも同じ理由だろう。そもそも心配事が増えるから人と関わりたくないのは、思いやりがあって優しすぎるからとも言える。だけど周りはそう思ってはおらず、友人には勝手に僻まれ、研究室の部下からも腫れ物扱いだ(立場上、仕方ないのだが)。居場所がない孤独なチヨルに“韓国代表 総菜店”のおかずが、そして社長のヘンソンが安らぎの存在となっていくだろう。
ヘイのクラスメイトのイ・ソンジェ(イ・チェミン)の家庭は複雑だ。弁護士である母親のチャン・ソジン(チャン・ヨンナム)はなかなか過激な教育ママである。だが何かを抱えているようでもあり、ソンジェとヘイの関係に敏感で、仲良くしているのをよく思っていないようなのだ。ママ会では塾通いに疲れた女子生徒が自殺し、母親を憎んだ弟がベランダから突き落として殺害した10年前の事件に反応していたのも気になる。兄のイ・ヒジェ(キム・テジョン)がひきこもりになった経緯はまだ明らかになっていないが、コンビニでチヨルの愚痴をこぼしていたヨンミンの話に聞く耳を立てていた様子をみると、かつてチヨルに教わっていたことがあるのかもしれない。
ところどころで不穏な空気が漂っていたが、第4話のラストでついに事件が起きてしまった。第1話で登場した誰かに追われている青年はヨンミンだったのだ。犯人は鉄球を使ってチヨルを攻撃している者と同一人物なのだろうか。チヨルとヘンソンの関係に、教育ママの世界、清々しい高校生の青春に来週も忙しくなりそうだ。
■配信情報
『イルタ・スキャンダル 〜恋は特訓コースで〜』
Netflixにて独占配信中
(写真はtvN公式サイトより)